出版社内容情報
当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目
される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために
……。『ロッキード』も話題の著者がつぶさに描く選挙戦エンタテインメント!
内容説明
派閥の瓦解した与党総裁選の先行きは誰にも読めない。ただ一人、“当確師”を除いては。当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために…。
著者等紹介
真山仁[マヤマジン]
1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な裏側を描いた『ハゲタカ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
105
真山さんの当確師シリーズ最新刊で、今回は政権与党の総裁選挙が主題です。22年前に主人公がからんだ事件がかかわりを持ってきたりします。また当時の新聞記者なども登場したり検察なども係わり人物がかなり多く関係が複雑です。女性の外務大臣を総裁にするべく様々な手を打っていきます。ただ一筋縄ではいかずにどんでん返しのような状況が続きます。最後の最後までわからない状況が続きますが私は結構楽しめました。2025/04/11
かんらんしゃ🎡
44
▼右派か左派か。政治信条じゃなくてズボンのどっち側に収めるかという男の話。パンツの穴が左前なので左に置くのが理屈だけど。▼右か左か、ハトでもタカでも総裁選が金まみれなのはバレてるぞ。パー券のあがりも原資だ。ズボン履いててもノーパンなのはバレてるぞ。そのうえ票持つ議員は〇〇チルドレンと二世議員。言いなりの意識低い系ばかりだ。米中の付け入るスキがいっぱいあるのが怖い。まあ右でも左でも用が足せてスッキリ幸せ気分にしてくれればいいんだけどさ。2024/08/03
PEN-F
41
なんだかんだでこの選挙コンサルタントシリーズも3作目に突入。毎回ついつい読んでしまう。今回は総裁選。9月?の自民党総裁選を睨んでのこのタイミングで出版してきたとこがニクい。でも総裁選って結局、国会議員の意思が強く反映される仕組みになっているから一般庶民の出番はあまりないように思う。しかも嘘かホントか分からんが、この総裁選にはアメリカや中国の意向や思惑が色濃く反映されてしまうらしい。もはや国民の手の届かないところで民主主義国家のトップが決まるということなのかしら? 2024/06/19
hirokun
40
★3 真山さんの選挙コンサルタントシリーズ三作目。総裁選挙戦における権謀術数の数々、国会議員の様々な思惑による選挙戦での投票行動など非常に面白く読めた。真山さんのリーダビリティの良さに引っ張られ一気読みしたが、多くの登場人物が錯綜して現れ、ストーリーを追うのに些か難儀した。2024/06/24
まつうら
35
与党総裁選は国民の1%しか投票権がないというフレーズがとても印象的。議院内閣制という仕組みの中で、ここに疑問を抱かずにいるのは間違いで、改憲してでも首相公選を実現するのだというパワーが感じられるところにグッときた。振り返ると、首相をやってほしい国会議員も、議員をまかせたいと思う政治家も少ない現実がある。この首相公選制は日本の有権者にどう響くだろうか? ほかにも、財政健全化とかシルバーデモクラシーとか、興味深いテーマが散りばめられ、読後に考えることが多すぎなところは、いかにも真山作品らしい逸品。2025/05/12