光文社新書<br> 英語ヒエラルキー―グローバル人材教育を受けた学生はなぜ不安なのか

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光文社新書
英語ヒエラルキー―グローバル人材教育を受けた学生はなぜ不安なのか

  • 佐々木 テレサ/福島 青史【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334103255
  • NDC分類 830.7
  • Cコード C0280

出版社内容情報

グローバル化に対応すべく、英語を教授言語とするEMI教育を実施する大学が増えているが、卒業生の中に母語(日本語)の不安を覚える人が現れている。日本語だけでなく様々なことに自信を失い、対人不安や承認の不安を抱えている。本書では卒業生への調査を元に、グローバル人材育成の中身と結果を提示、EMIの実施に一石を投じる。解説では指導教員が、言語習得の臨界期を過ぎた外国語教育に付随する問題を広い視点で論じる。

内容説明

急速なグローバル化に対応すべく、政府は高等教育でEMIプログラム(母語が英語でない地域で英語で教科を教えるプログラム)の設置を進めている。二〇二一年度では四年制大学の四一%が英語による授業を実施、英語による授業のみで卒業できる学部は八八にのぼる。だがこのEMI教育を受け留学を経て卒業した学生の中に、母語である日本語の不安を覚える人が現れている。英語能力による明確なヒエラルキーの中で、日本語だけでなく様々なことに自信を失っている。またグローバル人材として就職した先では、旧来の企業風土への違和感と幻滅も覚えている。本書では卒業生への聞き取りを基に、グローバル人材育成教育の内実を示し、EMIの実施に一石を投じる。第2部で指導教員が、言語習得の臨界期以降の外国語教育に付随する問題を解説。複数言語話者の葛藤をコントロールする方法を考える。

目次

1 EMI教育と学生の不安(いま、なぜ「日本語の不安」なのか?;グローバル人材教育とEMIの現状;やっぱりみんな不安だった―経験者の語りから見る英語ヒエラルキー;補論 帰国子女・みずきの経験と私の経験;学生をつぶす日本の英語教育)
2 解説 苦しみと不安の正体―複数言語使用者への道

著者等紹介

佐々木テレサ[ササキテレサ]
1998年東京都生まれ。2021年早稲田大学国際教養学部卒業、’23年早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了。専門は日本語教育学、言語不安、アイデンティティ等。現在、外資系企業勤務。早稲田大学在学中にデンマークコペンハーゲン大学に留学

福島青史[フクシマセイジ]
1967年鳥取県米子市生まれ。早稲田大学大学院日本語教育研究科教授。JICA、国際交流基金の派遣により海外6カ国で日本語教育に従事した後、現職。専門は日本語教育学、言語政策、言語教育政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Carlyuke

39
面白かった。自分の人生経験からもとても共感できる部分があった。自分はもう定年に近い年齢だが米国から帰国して東京で働き始めた頃は日本語が変だとか下手だと言われたものだ。仕事を通じて日本語を使ったり, 後年翻訳の業務に携わるようになったりして日本語も段々と戻ってきたと思う。日本の大学でグローバル人材を育成目的で英語のイマージョン式の授業をする大学が増えた。日本社会でのグローバル人材を使うことへの理解の限界ということも含め多くの問題提議があった。2024/09/11

踊る猫

36
自分自身が英語ができないという現実に向き合うことが、単なる語学力の優劣の域を超えてアイデンティティ崩壊や自信喪失にまで陥るという構図。それを冷笑的に「なるほど、若者の苦悩だ」ととらえると肝心なことを見失う。私見ではここまでその英語力にウェイトを置きすぎ、「グローバル人材」という概念に期待をかけ過ぎている日本社会の歪みをこそ実に当事者たちの言葉を引いて生々しくあぶり出した着眼点をこそ評価したい。そして、そうした英語偏重に釘を差しぼくたちのアイデンティティと言葉の関係性にまで肉薄した本として実に侮りがたく思う2024/09/25

踊る猫

31
「グローバル人材」という謳い文句の下、目下行われている英語偏重教育。本書から見えてくるのはそうした、いったいどこを向いているのかわからない英語への強迫観念に基づいた教育が必然的にもたらす混乱や挫折を生々しく綴った光景だ。なるほど彼ら・彼女たちの苦悩はありふれた「現実の壁」と直面した当然の帰結とも整理できる。だがそうした「現実の壁(とりわけ『英語ができなければ』というプレッシャー)」はぼくたちの前にさえも高くのしかかるものでもある。その壁とどう対峙し、自らがアイデンティティを織り成す言語を扱っていくべきか?2024/11/17

kan

30
早稲田の国際教養の様子は教え子からよく聞いており、英語力による序列化と友人関係の固定化は知っていた。本書は英語力を基盤とする自負や自尊心、英語力と一体化するアイデンティティとそれを揺らがされる環境による激しい動揺、就職後も続く自己認識の修正といった、語学力と隣り合わせの自己の物語を通じ様々な問題提起をしている。国家の掲げるグローバル人材の御題目への違和感や就活戦線での自己表現やJTC環境等、EMIの教育と海外経験のある若者のしんどさは大変共感した。多様な経験を経て成長した若者が還ってくる日本にしないと…。2024/06/25

Nobu A

13
ネット上の宣伝が目に留まり即購入。新刊ホヤホヤ。一言で言うと誰にでも悩みがあることを可視化したのが本書の功績。他方、汎用性が低い「純ジャパ」と「変人性」が本文使用には驚いた。「敬語が難しい」と感じるのはEMIプログラム卒業生に限らず、国内大学全体のレベル低下と「有名大学を卒業しているのに」と言う相対的な感情があるのでは。また「バリューがね」とか日英チャンポンのような会話に関しては普段から日本語では何と表現するのか考える癖を付けるだけでも日本語は向上する。畢竟、国語と英語をバランス良く教えていくかだと思う。2024/09/15

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