出版社内容情報
年寄りがいたるところに進出している。「人生100年時代」といわれ、自分中心の傍若無人な立ち居ふるまいが目に余る。かつての老人は、泰然自若とした立派な精神と態度の持ち主がもう少し多かった(ように思える)。ところが昨今の老人はどうだろう。わが国のみならず世界中に、我が物顔で醜態を晒す残念な姿が目に付く。ひとのバカ見てわがバカ直そう。殷鑑遠からず。そんな想いで綴られた、年配者向けのコンパクトな一冊。
内容説明
年寄りがいたるところに進出している。人生一〇〇年時代、楽しまなければ損、とばかりに傍若無人な立ち居ふるまいが目に余る昨今である。ひとのバカ見てわがバカ直そう。殷鑑遠からず。
目次
第1章 バカじじいと呼ばれる勇気
第2章 進撃のバカ老人
第3章 ばあさん、我慢するのやめたってよ
第4章 バカ日本人の壁
第5章 純粋バカ老人批判
第6章 海辺のじいさん
著者等紹介
勢古浩爾[セココウジ]
1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に34年間勤務の後、2006年に退職。市井の人間が生きていくなかで、本当に意味のある言葉、心の芯に響く言葉を思考し、静かに表現し続けている。1988年、第7回毎日二十一世紀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayuri
37
子どもの頃、人生経験を積んだお年寄りは尊敬し敬うべき存在であると思っていた。ところがどうだろう。人生100年時代と言われる今、一歩外に出れば元気な高齢者がわんさといる。元気に越した事はない。けれど目に付くのはいわゆる老害と呼ばれる人達。本作ではそんなバカ老人の生態がこれでもかと描かれている。黒岩祐治氏の下劣極まりないメールにドン引き。(このメールが公開された事にも品のなさを感じるが)ロシアのプーチン大統領から近隣の高齢者までぶった切るさまは爽快。何度も反面教師のフレーズが頭を過った。こうはなるまいと誓う。2024/04/29
Karl Heintz Schneider
31
タイトルそのまんまの内容。世に跋扈する迷惑な老人について書かれたエッセイ。そもそも「老人」とは何歳ぐらいをいうのか。著者の実感で言うと、ざっと70歳以降の人を指す。50代は壮年、60代は初老。そうか・・・私は初老になるのか。でも油断はできない。もうすでにバカ老人への下地は固まりつつある。そして私もそんなうちのひとりだと、著者自身が言っている。おおっ!これは面白そうじゃないか、そう思って読み進めたのだけど。他人の事例をあげつらう糾弾が延々と続き、序盤で早くも食傷気味に。2024/08/22
ミノムシlove
14
p.73。『年を重ねる』と口にするのが恥ずかしい、という酒井順子氏のエピソードが載っていたので読んでみた。酒井さんあっぱれ。私も同じ恥ずかしさがある。なら酒井さんの本を読むべきでした。確かに、傲岸不遜、公衆の面前で赤の他人を面罵したり平気で人を貶める言動が老いた男性に多いのは確か。しかし、その世代よりもう少し上の、いわゆるカミナリオヤジ諸氏は実は戦場での経験の後遺症ではなかったか、と冷静に読み解いた平野啓一郎氏のような分析はない。「そう口汚く罵るのもいいかげんにしたまえ」と、映画『12人の怒れる男』→2025/03/29
tetsu
14
★4 バカがタイトルにつく本を結構読んでいる。世の中にはバカが多いのである。以前に同じ著者の「定年バカ」も読んだ。私も老人に向けまい進中だけど、なるほどこの本に取り上げられているような人にはならないように気を付けなければ。2024/05/27
Asakura Arata
5
取り入れると不平不満が出てくる情報をあえて取り入れて、不平不満を記す著者には頭が下がる。相当ストレスフルだと思う。2024/07/24