出版社内容情報
本所五間堀の鳳来堂は長五郎が営む居酒見世。夕方から朝まで開けていることから“夜鳴きめし屋”と呼ばれている。いわば江戸版・深夜食堂のこの見世には、母親譲りの腕前の肴を目当てに、大店の二代目、職人、武士から夜鷹まで、さまざまな客が訪れる。ある日、常連客のひとりで、かつて恋仲だった芸者・みさ吉の八歳の息子が現れ――。料理と酒と人の温もりが肚に沁みる人情譚の傑作! 巻末エッセイには山口恵以子氏が寄稿。
内容説明
本所五間堀の鳳来堂は、いわば深夜食堂の江戸版で“夜鳴きめし屋”と呼ばれている。店主・長五郎が腕をふるう肴を目当てに、大店の二代目、職人、武士から夜鷹まで、さまざまな客が訪れる。かつて恋仲だった芸者・みさ吉も常連客のひとり。ある日、その八歳の息子がひょっこり現れて―。お酒と人の温もりが肚に沁みる傑作人情譚。山口恵以子氏のエッセイ初収録。
著者等紹介
宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年函館生まれ。函館大谷女子短期大学(現・函館大谷短期大学)卒業。’95年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞。2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、’01年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。’15年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんぶん
23
【図書館】「ひょうたん」の続編、と言っても十年後という事で、本編から読み進めても問題は無い。 かつて読んだ事があると感じるが、ハッキリとしない。 初めてのつもりで読む事にする。 やはり宇江佐真理の江戸は良い、言葉の端端に江戸情緒が感じられる。 義理人情に、四季の移ろいを感じて一冊を読み終える。 良い事ばかりで無い、コンチクショウと立ち上がる江戸っ子気質が好ましい。 まだまだ、書いて欲しい作家でした。 改めて、合掌!2024/06/27
ポメ子
5
『ひょうたん』の続編 相変わらず江戸情緒満載。 文中の料理も作りたくなってくる。2024/03/01
コニタン
4
20年前に読んだ再読。終盤惣助が菱屋を飛び出して、友達の長松のところに長五郎が行き「長松、いつまでも惣助のダチでいてくれよな、おいらからも頼むぜ」の場面に泣けた泣けた!宇江佐真理に泣かされたおいら。2024/11/12
あいちょ。
4
図書館。 鳳来堂2作目。 ・夜鳴きめし屋 ・五間堀の雨 ・深川贔屓 ・鰯三昧 ・秋の花 ・鐘が鳴る2024/05/10
オールド・ボリシェビク
4
宇江佐真理はもっともっと、評価されても良い作家だと思うがなあ。一昨年から昨年にかけて、彼女の作品を集中的に読んだけど、楽しい経験でした。ある直木賞選考委員に徹底的に嫌われ、ついに賞に手が届かなかった、という噂もあるが。まあ、忘れてしまっていい作家ではないと思う。これは夜っぴて飯と酒を出す「夜鳴きめし屋」を舞台に、そこの若き主人と、出入りする市井の人々との触れ合いがつづられる短編連作。江戸の風が吹いていると思うけどね。2024/01/21
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