出版社内容情報
神田明神下にある一口長屋に、妻子連れの侍が流れ着く。藩を食いつめ美濃を出てきた、その名は小此木善次郎。職業なし、金もなし、どこかとぼけたこの侍、じつは剣の達人と知れる。親切な住人や大家が揃う一口長屋に溶け込む一家だったが、長屋には隠された秘密があると知れ、善次郎はやがてその秘密の渦に巻き込まれていく――。3か月連続刊行、手に汗握る新シリーズ(全3巻)開幕!
内容説明
神田明神下にある一口長屋に、妻子連れの侍が流れ着く。藩を食いつめ美濃を出てきた、その名は小此木善次郎。職業なし、金もなし、どこかとぼけたこの侍、じつは剣の達人と知れる。親切な住人や大家が揃う一口長屋に溶け込む一家だったが、長屋には隠された秘密があると知れ、善次郎はやがてその秘密と謎の渦に巻き込まれていく―。手に汗握る新シリーズ開幕!
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
93
やはり、終わったと思われるシリーズを書き継いだりこの新しいシリーズ(3作)やさらに夏にも新しいものを書かれるということで佐伯さんはかなりお元気なようです。ここでは、岐阜の方の小藩の代官をしていた人物が収入を減らされたために夫婦で藩を出て江戸での新しい生活に入ります。いつもの他のシリーズと同じような感じですが剣にめっぽう強く、長屋での生活や周りを取り巻く人物などが親切で生活のたつきができます。楽しめます。2024/01/16
やま
49
剣術家、小此木善次郎の剣がうなる。時は、文政九年(1826)の夏。小此木善次郎26才は、二年前まで美濃国苗木藩遠山家で代官を務めていたが、生活に困窮して妻の佳世と藩を出て江戸へ向かった。旅の途中で一子、芳之助をもうける。二年後、江戸は神田明神下の一口(いもあらい)長屋の差配である義助に会い。勧められるまま一口(いもあらい)長屋に住むこととなる。善次郎は、長屋の大家である越後屋嘉兵衛に剣の腕と人柄を認められて長屋の守護人となる。この長屋には、なにか謎がある。文政九年の大晦日まで。2024/09/21
ひさか
32
2024年1月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。美濃国苗木藩浪人の小此木善次郎の江戸での用心棒稼業の話。善次郎が暮らす一口長屋の秘密?めいた話が興味深い。とんとん拍子で、江戸に馴染んで行く主人公の話が続いたが、さて、次巻はどう展開するのか。他の江戸シリーズとは異なる新機軸が見られるのか?。というようなところが、楽しみです。2024/02/16
fuku3
27
2024.10.19読了。シリーズ第1弾。やっぱり佐伯御大は面白い。何がいいってこのマンネリ感がたまらまい。主人公は当然途轍も無い剣豪で人柄も穏やか、控えめで欲が無く妻も慎ましい。影で支える主は大金持ちで悪事を憎む人格者。そこに使え、昔の事も何でも知ってる大番頭。小此木善次郎26歳、美濃国苗木藩の代官だったが喰えなくなり苗木を出た。途中で妻が出産し長男芳之助をもうけた。二年掛け江戸に!神田明神下の一口(いもあらい)長屋の差配義助と知り合い長屋に住う。大家の越後屋嘉兵衛から一口長屋の秘密の探索を頼まれる!2024/10/19
ガットウ
20
★★★★4.3点。これだよっこれ!!大御所はマンネリで良いのです。2024/02/08