出版社内容情報
「圧倒的知識によって紡ぎ出された、美しくも残酷な生物学的多様性。悪夢の島でのサバイバル活劇に、息することも忘れてページをめくる」――知念実希人氏、熱狂! 南洋の海洋生物研究所を集団死が襲う!? これはパンデミックか他国の襲撃、自然災害、それとも……。生物学を究めた医療ミステリーの新生が放つ、極限のバイオパニックホラー!
内容説明
熱帯の無人島で起きた集団怪死事件。残された者が楽園の深部で目撃したものは―日本最南端の無人島・瑠璃島で、ある朝、海洋生物総合研究所の研究員が立て続けに死亡する。ほとんどが自殺にしか見えないが、動機の想像がつかない。生き残った研究員・高井七海は、死亡した所長が極秘研究を進めていたことを突き止める。事件との関連はあるのか?折しも、島内では動物たちの異常行動が観察され始めていた…。生物学を究めた医療ミステリーの新生が放つ、トラウマ不可避の新境地!
著者等紹介
北里紗月[キタザトサツキ]
1977年、埼玉県生まれ、千葉県育ち。東邦大学大学院理学研究科生物学専攻修了。理学修士。日本卵子学会認定胚培養士、体外受精コーディネーターとして、第一線で生殖医療に携わる。『さようなら、お母さん』が、島田荘司選第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作に選出され、2017年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
194
北里 紗月、初読です。タイトルと表紙からイヤミス的な作品かと思いきや、孤島レッドバイオホラーでした。映像化するとスプラッターで怖そうです。主人公が、こんなに頻繁に気を失う小説は初めてです(笑) https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/97843341017702024/03/13
いつでも母さん
150
キャー!こ・・これは嫌だ。こんなことになったら怖ろしくて堪らない。どうすればいい?こんなのに侵食されちゃう時が来るのか?いやいや、どこかで誰かが対策を講じてくれるよね(あくまでも他力本願)ラストは多分こうなるよねって私でも想像できたけれど、お願いだからこんなのは小説の中だけでありますように。2024/01/17
yukaring
82
熱帯の無人島が舞台のバイオパニックホラー。知念さんが帯のコメントを書かれているのもあり『ヨモツイクサ』を少し彷彿させられた。瑠璃島にある海洋生物研究所である朝、所長をはじめ研究員たちが次々と飛び下り自殺を図る。生き残った研究員たちは動機を突き止めるべく所長の行っていた極秘研究を紐解いていく。その頃島の中では動物たちの異常行動が顕著になり大きな悲劇へと突入していく。生物学を極めた作者が描く悪夢のサバイバル劇。想像するだけで恐怖する生き物たちの変化と恐るべき真相。最後の最後までハラハラさせられる物語だった。2024/01/12
ままこ
78
油断してたら突然だった。南の島にある研究所で起きた集団怪死。残されたノートに手がかりがあり〈レッド〉という謎の感染症が疑われる。その感染経路を突き止めるため熱帯の森へ原因を探しに行くが…。通常じゃ考えられないことが次から次へと起こり息もつかせぬ展開。満身創痍で突き止めた原因は悍ましく身勝手だった。何気に張られた伏線。あれもこれもあのためだったのか。クライマックスは残酷で美しくやるせない。ラストはダーク。タイトルがピタッとハマるバイオパニックホラー。2024/06/26
オフィーリア
73
これぞ王道のバイオホラー。南海の孤島の研究所で突然巻き起こる研究員の連続自殺、凶暴化する生物達、一体島で何が起きているのか…。ドストレートなバイオホラーを生物学的に徹底的に掘り下げる事で起きている事象にリアリティを生みグイグイと話に引き込んでくれました。2024/02/17
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