- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 学術・教養
- > 光文社未来ライブラリー
出版社内容情報
カモの携行する金をだまし取る「ショート・コン」から、大がかりな舞台演劇のごとき「ビッグ・コン」まで、20世紀初頭にアメリカの都市で発展した信用詐欺の多彩な手口を紹介し、詐欺師たちの驚くべき生態に迫る。その手口のほとんどは時代とともに廃れたが、詐欺の根幹をなしている心理的な騙しのテクニックは、現代的な詐欺の多くにも引き継がれている。映画『スティング』の元ネタとなった名作、ついに文庫化。悪用厳禁!
内容説明
“おとり”はカモに親しげに近づき、“インサイドマン”と共謀して、確実な金儲けを持ちかける。カモの欲望が目一杯まで掻き立てられると、カモはみずから大金を工面して持ってくるが、そこで悲劇が起こり…。旅行者の持ち金を騙し取る“ショート・コン”から、舞台装置のように複雑で、地元警察への根回しまで仕組まれた“ビッグ・コン”まで、信用詐欺の様々な手口を紹介。映画『スティング』のネタ本としても知られる名著。
目次
第1章 「信用詐欺師」の醍醐味(カモのほうから札束を差し出す―これこそ「詐欺」という芸術)
第2章 舞台装置をつくる(念入りに準備された架空の劇場「ビッグ・ストア」は最高の稼ぎ場所)
第3章 カモの“欲”につけ込む(騙したことにも気づかれない、「ビッグ・コン」三つの華麗な成功例)
第4章 カモを分析する(巧みな「おとり」のテクニックに見るいいカモの見分け方、引っかけ方)
第5章 一流になるための条件(この世界で成功する鍵はセンス、演技力、そしてやる気)
第6章 日常生活の送り方(いつも魅力的な紳士を演じ、スマートな生き方を心がける)
第7章 いざというときの保険(“金を掴ませる”のが最良の方法―フィクサーを通して安全を買う)
第8章 小銭もマメに稼ぐ(大仕事の合間の貴重な収入源「ショート・コン」こそ基本)
第9章 専門用語に精通する(仲間意識を育み、仕事を円滑化―この世界の隠語を身に付ける)
著者等紹介
モラー,デイヴィッド・W.[モラー,デイヴィッドW.] [Maurer,David W.]
1906年生まれ。言語学者。とくに犯罪と犯罪者の言葉についての研究で知られる。1937年から1972年までルイヴィル大学教授。1940年に初版が刊行された本書は、のちに映画『スティング』のネタ本となった。1981年没
山本光伸[ヤマモトミツノブ]
翻訳家。出版社、柏艪舎代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。