本の背骨が最後に残る

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  • サイズ 46判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334100513
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる。一冊につき、一つの物語。ところが稀に同じ本に異同が生じた時に開かれるのが市井の人々の娯楽、「版重ね」だった。「誤植」を見つけるために正当性をぶつけ合う本と本。互いに目を血走らせるほど必死なのはなぜか。誤植と断じられた者は「焚書」、すなわち業火に焼べられ骨しか残らないからである。表題作他7編収録。要注目の新鋭作家が、凶暴な想像力を解放して紡いだ七つの異界。

内容説明

本を焼くのが最上の娯楽であるように、人を焼くことも至上の愉悦であった。その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる。一冊につき、一つの物語。ところが稀に同じ本に異同が生じる。そこで開かれるのが市井の人々の娯楽、「版重ね」だった。どちらかの「誤植」を見つけるために各々の正当性をぶつけ合う本と本。互いに目を血走らせるほど必死なのはなぜか。誤植と断じられた者は「焚書」、すなわち業火に焼べられ骨しか残らないからである。(表題作) 他「痛妃婚姻譚」「金魚姫の物語」「本は背骨が最初に形成る」など7編収録。

著者等紹介

斜線堂有紀[シャセンドウユウキ]
上智大学卒。2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫を受賞してデビュー。20年『楽園とは探偵の不在なり』が、第21回本格ミステリ大賞(小説部門)にノミネート、各ミステリランキングに続々ランクインするなどして話題を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

244
残酷で豪奢でグロテスクで童話風味な、ホラーとか奇妙な味を超えた奇怪な美に満ちた作品集。悪夢の如き狂暴な世界観の情景が極めてリアルに描写されており、サドとマゾッホと沼正三を混ぜ込んだカクテルは、ガラスを爪で引っかく音を聞き続けたような味だ。最悪な読後感のはずなのに、なぜか不快さや気持ち悪さはまるで感じない。ここまで振り切れると、クセの強さが幻想美すら醸している。かつて『廃遊園地の殺人』で本格ミステリに挑んで大スベリしただけに、開き直って突き抜けたか。この方向を極めれば、誰にも真似できない世界を構築できよう。2023/10/24

ちょろこ

151
背骨に鳥肌の一冊。七話からなる、超異色の異世界の物語は変な例えだけれど、肌を飛び越えて背骨に鳥肌でちゃったような世界観。ざわざわ見事に絡めとられてしまった。紙の代わりに選ばれた人間が本として物語を語り継ぎ、正しき者だけが残る世界を筆頭に死や痛みの世界が心と目を突き刺していく。いっそのこと残酷グロだけだったなら潔く本を閉じられるのに。そうは本が許さない。人が心の奥底に秘めているかもしれない願望、残酷や痛みさえも耽美に昇華させ、仄かなせつなささえも漂わせるなんて。思わず本の背を指でなぞらずにいられない読後感。2024/02/07

tenori

127
著者初読にして、とんでもないものに出逢ってしまったなと読後しばし感嘆。こんなに恐ろしく、それでいて美しい物語があることを知ってしまった。悪い夢を見てしまうことも厭わないかもしれぬ。と言うくらいの衝撃。本が禁止された世界で『人の姿をした本』が口伝で物語の本物らしさを競い、敗れた者が燃やされるタイトル作も想像力を掻き立てられるが、他者の身代わりに壮絶な痛みを引き受けながら愛する者と結ばれることを夢みる「痛妃婚姻譚」はジャンルを超えて響いてくる切ない感動があった。読書の幅を広げてくれた斜線堂有紀さんに感謝。2023/12/11

七草

118
7編のホラー短編集。表紙の美しさに惹かれて。自分の物語の正当性を主張し合い、認められない方は焼き殺されるとか、自分の上にだけ局地的集中豪雨が降り続き、最後は皮膚が腐って溺死するとか、異様な世界の物語。精神安置と称して目を取って視覚を奪い、耳に水銀を流し込んで聴覚を奪うなど、嗜虐的。異常が異常と思われない恐ろしい世界。残酷さの中にも感じられる儚さと美しさ。帯にあるように、人の心を惑わすような蠱惑的なお話。2024/08/04

やも

104
めっちゃ面白いー!なんでこんなん思いついて、情景が浮かぶように書けるの?斜線堂さんは天才だ!!✨残酷だけど、どこか美しさも感じる短編SF集。本が人になって誤植の本は燃やされてしまう世界、痛みを人に受け渡せる世界、転生をガチであると信じてる世界、架空世界で誰かを思うままにいたぶる世界、雨が人の上に降り続ける世界、人を救済したつもりになれる世界…。人魚姫やしらゆき姫のパロディも面白い。誰もが知ってる話だけにアレンジは難しいだろうに、こんな解釈があるとはね。斜線堂さんは天才だ!!✨大事な事なので2回言いました。2024/01/30

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