出版社内容情報
『純粋理性批判』『実践理性批判』につぐ第三の批判書と呼ばれるカントの主著。知性(世界の認識)の能力と理性(意思の自由)の能力の橋渡しとしての「判断力」を分析し、美と崇高さについて考察する。自然(世界)が人間にとって意味あるものとして存在しているとする自然の合目的性という概念の分析から、世界の究極的目的としての人間存在について、道徳的法則のもとにある人間と自然の関係を解き明かす。
内容説明
下巻では、趣味判断と自然の目的についての目的論的な判断の両方に共通する「合目的性」という概念をもとに、世界を目的論的に理解する可能性を示す。第一序論も収録。その後の哲学だけでなく、芸術・文学の領域にも大きな影響を与えることとなった、カント批判哲学の集大成。
目次
第2部 目的論的な判断力の批判(目的論的な判断力の分析論;目的論的な判断力の弁証論;付録 目的論的な判断力の方法論)
第1序論(一つの体系としての哲学について;哲学の基礎にある上級の認識能力の体系について;人間の心のあらゆる能力の体系について;判断力にとっての体系としての経験について;反省的な判断力について ほか)
著者等紹介
カント,イマヌエル[カント,イマヌエル] [Kant,Immanuel]
1724‐1804。ドイツ(東プロイセン)の哲学者。近代に最も大きな影響を与えた人物の一人。『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』のいわゆる三批判書を発表し、批判哲学を提唱して、認識論における「コペルニクス的転回」を促した。フィヒテ、シェリング、ヘーゲルへとつながるドイツ観念論の土台を築いた
中山元[ナカヤマゲン]
1949年生まれ。哲学者、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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