出版社内容情報
人の心は 鬼よりも不可思議で恐ろしい 。恐怖、哀切、妖艶、感嘆―― 鬼にまつわる説話を大胆に脚色した、奇想と怪異の短編集。 鬼が出ると噂の安義橋を渡ることになった太郎暮房。そこで出会った艶やかな髪と白い肌を持つ見目麗しい女は、思いがけないことを口にするのだが。(「安義橋秘聞」)ほか全八話を収録。
内容説明
遠い古、近江国のこと。鬼が出ると噂の安義橋を渡る羽目になった太郎暮房。怖気づきつつも橋を進むと、艶やかな長い髪と切れ長の目、雪のように白い肌を持つ美女が一人立っていた。女は彼を呼び止め、思いがけないことを言い出すのだが。(「安義橋秘聞」)『今昔物語』ほか、古典を題材に紡がれる恐ろしくも美しい物語の数々。日本人の心の中に棲む「鬼」に迫る連作集。
著者等紹介
朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪生まれ。慶應義塾大学卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。翌年には「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞を、’05年には『花まんま』で直木賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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