出版社内容情報
日比野浩光は山奥で迷子になった。やっと明かりのついた家を見つけると、心霊現象を取材に来た三人の男女が夕食の最中で、ここは「幽霊屋敷」なのだという。酒を飲んで、目覚めると、朝。「幽霊屋敷」と別の家が?がる長い地下廊下の扉のところで、昨日来るはずだった男が血を流して死んでいた。臨床犯罪学者・火村英生が鍵のかかった扉の謎を華麗に解き明かす!(表題作)
表題作他全四編を収録した本格ミステリ作品集。
内容説明
日比野浩光は山奥で迷子になり、やっと明かりのついた家を見つけた。そこでは、心霊現象を取材に来た三人の男女が夕食の最中で、ここは「幽霊屋敷」なのだという。翌朝、別の家と繋がる長い地下廊下で、取材に来るはずだったもう一人の男が血を流して死んでいるのが見つかった―!臨床犯罪学者・火村英生が鍵のかかった扉の謎を華麗に解き明かす!
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。’89年、『月光ゲーム』でデビュー。2003年、『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞を受賞。’08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞。’17年『幻坂』で第5回大阪ほんま本大賞受賞。’18年「火村英生」シリーズで第3回吉川英治文庫賞受賞。’22年、第26回日本ミステリー文学大賞受賞。現代本格ミステリの代表的な書き手として、多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キナコ
20
ハードカバーで一度読んだが改めて読了。短編ミステリー。大がかりすぎてネタバレまで分からなかった。トリックもだが、人の思い込みや盲点をついたトリックが多い印象をうけた。一番印象的だったのは『ロジカル・デスゲーム』かな。シャーロックのオマージュっぽさが魅力的。2024/05/09
ゆうじろう
9
作家アリスシリーズ19作目。全4編。 遂に念願のアリスが活躍する「天空の眼」は推理作家としての面目躍如で非常に新鮮だった。 表題作は中編ながら出色の出来映えで、仕掛けとトリックが秀逸でした。 最後「モンティ・ホール問題」をベースにした作品が出てきたのには驚いた。2024/02/04
きらら@SR道東民
9
安定感のある面白さでした。驚いたのは「ロジカル・デスゲーム」の中で、北海道の河東郡音更町が出てきたことです。音更(おとふけ)はまさに私が住んでいる町ですから。音更って、本当に素敵な響きですねって、褒めて頂けてちょっと、嬉しかったです。2023/09/10
まいさん
8
火村&作家アリスシリーズの短編集。火村とアリスの掛け合いが好きだ。アリスが独りで事件を解決するのが珍しい「天空の眼」。「ロジカル・デスゲーム」は、火村と犯人の命を賭けた息詰まる頭脳戦にハラハラ。それぞれ違った味のある4編だ。2025/04/02
まぁ
8
新装版も読んでみましたが、やはり算数も数学も苦手な人間なので確率論は説明されても文章だけだとちんぷんかんぷんなんですが、たとえ頭で理解できてもその状況になったら絶対冷静に対処できないと思いました。准教授すごい。相変わらずトリックを忘れてしまっているので新たな気持ちで楽しめました。2024/05/02