内容説明
女性を狙った殺人事件が連続して起こった。同一犯が疑われるが、動機が見いだせない。警視庁捜査一課の新人刑事・椎名梨枝は、この事件を予見するかのような小説が出版されている事実を突き止める。犯人は小説を模倣したのだろうか。梨枝とその友人・祐天寺美帆が、奇怪な事件の謎に挑む!赤い靴下を履いた被害者は、誰になぜ、殺されたのか!?恐るべし、祐天寺美帆!うら若き安楽椅子探偵が披露する、鮮やかな論理的反転。
著者等紹介
氷川透[ヒカワトオル]
2000年、『真っ暗な夜明け』(講談社)で第15回メフィスト賞を受賞し、デビュー
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感想・レビュー
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セウテス
72
警視庁の新人刑事椎名梨枝が、「最後から二番目の真実」で登場の探偵祐天寺美帆の力を借りて、連続殺人事件の謎を解く。小指を切り取られた女性の、連続殺人が発生する。動機は何か、何故小指を切り取るのか、はたして同一犯なのか。やがて椎名は、この事件を描いたかの様なミステリが在る事を突き止める。女性警察官目線の特徴や、彼女と祐天寺美帆の絡みが面白いが、美帆の活躍が少ないのではないか。また必要と思えない事柄、つまりミスリードにはなっていない事柄が気にはなった。特にトリック等はなく、論理の反転も意外性ももう一つと感じる。2021/12/06
まじょ。
3
大好きな氷川透作品。氷川透は登場しないけれど。何年かぶりに再読。やはり本文の「逆さに咲いた薔薇」云々のとってつけた感がすごい。事件の本質が「逆さ」「逆転(の発想)」だってことを説明するのに「薔薇」だの「咲く」だの言われると逆に混乱するような。作中のレビューで主人公の女が気に食わないみたいなことが書かれていて、狙っているにしても笑ってしまいました。くどくどしい語り口はやっぱり氷川透(名探偵の方)で読みたいと感じた1冊2018/09/21
コマンドー者
1
メフィスト賞作家では珍しく直球の本格推理作家として期待された氷川透氏のノンシリーズの長編だが、明らかにネタ切れで、才能も枯渇してしまったな・・・という印象のみで終わった。この後1作出して、作家活動が止まってしまったのも納得。2025/08/08
やこ
1
再読。10年以上前の本。 続編予告が出てたのに、消息聞けなくなっちゃって悲しい。 面白いんだけどなぁ。2015/11/23
ととむ
1
うーん。主人公のテコンドーネタとか(そもそも女である理由もだが)何のためかわからん。トリックのコアは悪くないんだがねえ…残念。2014/01/03