カッパ・ノベルス
一休破軍行

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 447p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334075293
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

青墨色の闇の中、“邪宝剣”八支刀三柄剣が十賊色に輝き、殺戮と焼尽の幕が切って落とされた―。終わらない旱天に流行病、続発する民衆の暴動。時は正長元年、南朝復興を叫ぶ伊勢国司・北畠満雅は、伊勢裡宮に伝わる秘法により次代の帝・彦仁王の魂魄を抜き取った!彦仁王の魂は、“器”と定められた虚丸の肉体に憑依する。放浪の僧・一休宗純は二人の少年を救うべく、伊勢裡宮へと旅立つ。“黒衣の宰相”三宝院満斎、北畠満雅、“旧司等”の神々を祀る裡宮の血族…。それぞれの陰謀と一休の戦いを壮大なスケールで描く、シリーズ最高傑作ここに誕生。

著者等紹介

朝松健[アサマツケン]
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務の後、’86年『魔教の幻影』でデビュー。ホラーをはじめ作品の幅は広いが、最近は室町時代に材を得た伝奇小説で注目される
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5〇5

9
読み応え十分ですね。アイデア勝負の短編に比べて、長編である本作は、時代背景から登場人物の設定、絡み合った陰謀の数々までじっくり読ませます。指令を受けた一休宗純が同伴者と旅する中で数々のピンチに遭遇。妖術を駆使する相手との闘いもありアクション場面も盛沢山です。後半からの畳みかけと怒涛のクライマックスは見事ですね。2023/07/07

眠る山猫屋

7
再読。この巻は、エンディングが良い。余韻もあるし、謎も適度に残る。一休さんが、親戚にもあたる皇室の御曹司を救うべく(同時に最下層の子も)、南朝の残党やいにしえの神を敬う一族のもとに駆けつけるのだが、単なるハッピーエンドに終わらない歴史の闇と予想だにしない流れが、物語に無常感を付帯させているようだ。2015/09/10

ひーちゃん

5
朝松版一休の長編伝奇 第三弾。今回は旧き神々に仕え、妖しい呪術を使う血族達が相手。やはりこのシリーズは面白い。2025/03/18

辺野錠

5
一揆が起こるわ南北朝が揉めるわ人の命が簡単に散っていくわで世界観が世紀末で末法なアポカリプス状態なのが強烈で重い。その中で一休さんが抱えたミッションも重い。前回の虚月行であれだけの命を犠牲にした旅は結果的に徒労になっていたことがサラッと判明するのもやるせなくて重い。しかしそれだけに一休さんが首謀者に怒りを爆発させるクライマックスはグッとくる。叔父の立場で皇子を叱るシーンも良かった。死闘が終わってのラストシーンも美しかった。2016/09/12

hroko

3
朝廷、幕府の陰謀の背景に邪教めいた宗教や呪術による朝廷、幕府の政争・隠謀、その隠謀に巻き込まれるた一休宗純の冒険という、ファンタジー小説を和風にしたような作品です。禅関連の引用や一休の道歌などが、独特な雰囲気を出しています。(隠謀による)一揆で不穏な道中、成り行きで助けた子供を狙う人さらい等、緊張感を維持しながら旅が続き、クライマックスの呪術による決戦の場の演出や杖術でのアクションなど、気軽に楽しめました。2013/10/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/30238
  • ご注意事項

最近チェックした商品