内容説明
ピスケンが恋をした。お相手は、「血まみれのマリア」こと阿部まりあ。泣く子も黙る救急救命センターの看護婦長で、今まさに息絶えんとする重体患者を救うこと数知れずの、奇跡を呼ぶ女だ。あまりに意外な組み合わせに、驚きのあまり絶句する軍曹とヒデさん。二人に構わず、一途で不器用なピスケンは、マリアのもとに通いつめる。はたして、この恋は実るのか!?自衛隊が、極道が、そして警察までもが彼らに振り回される!命をかけて生きる、タフで純情な三人組の眩しいほどにストレートな世直し稼業は終わらない。巨匠・浅田次郎の痛快悪漢小説、佳境の第二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なにょう
15
もう寝なきゃいけないが、結局、最後まで一気に読んだ。五千人を殺した女血まみれのマリア!プリズンホテルにも出てきた。そして、実は一番好きだった。男前な女、血まみれのマリア! ジェットコースターみたような破茶滅茶痛快復讐劇はまだまだ続く。この無茶苦茶さがバブル時代の余韻なのかな。2018/04/17
びぃごろ
15
『「きんぴか」は私が地のまま書いた小説で・・・私は原稿を書いたのではなく、原稿用紙の上をパンツもはかずにはね回っただけである。』こんな著者のことばがある小説だ。1996年刊行、この時代を回想しながら読むのもまたよし。ピスケンの惚れた女は看護婦マリア。これまた肚の据わったいい女w2014/12/29
ナチュラ
8
ピスケン、軍曹、ヒデさん最強トリオの第2弾。 今回も笑える、洒落のきいた掛け合いと、決めるときは決めるカッコよさ。「血まみれのマリア」はタイトルからバイオレンス物かと思っていたが、感動的ないい話だった。 さらっと登場するまとめ役である元刑事 向井権左ェ門の存在感が大きい。ヤクザの天政連合会の面々も悪者だが憎めないキャラクターだ。2016/01/11
三和 良平
8
きんぴか(1)で衝撃を受けたので期待していたけど、チョと飽きた時、「血まみれマリア」の衝撃的な仕事ぶりに目が覚めた、ピスケンとの恋は気になる。2015/10/18
キミタン
3
ブラッディマリーって他の本でも出てきた? デジャヴュに襲われてしまった。2016/05/14