内容説明
日本独自の食文化、和食。出汁や醤油、豆腐に豊かな海産物は欠かすことのできない食材だ。では、なぜこれらの食材は日本で育まれてきたのか。その理由は日本列島の成り立ちにある。例えば、昆布出汁。ミネラル(特にカルシウム)を多く含む硬水では旨味成分をうまく抽出できず、軟水の多い日本だからこそ、その真価を発揮できる。そして、日本の水に軟水が多いのは、活発な火山活動と地殻運動によって急峻な山地ができたことで、川や地下水の流れも急となり、ミネラルが溶け込む時間が短くなるからなのだ。和食と日本列島の成り立ちには、切っても切れない結びつきがある。そんな二つの意外で素敵な関係をマグマ学者であり、無類の食いしん坊でもある著者が丁寧に紐解く!
目次
第1章 旅立ちの前に
第2章 変動帯がもたらす日本の豊かな水
第3章 火山の恵みと試練
第4章 プレート運動が引き起こす大地変動の恵み
第5章 未来の日本列島の姿と大変動の贈りもの
第6章 日本列島の大移動がもたらした幸福を巡る旅
第7章 地球規模の大変動と和食
著者等紹介
巽好幸[タツミヨシユキ]
1954年、大阪府生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程を修了。京都大学総合人間学部教授、東京大学海洋研究所教授、国立研究開発法人海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域・プログラムディレクター、神戸大学海洋底探査センター教授などを歴任。地球の進化や超巨大噴火のメカニズムを「マグマ学」の視点で探究している。2003年に日本地質学会賞、’11年に日本火山学会賞、’12年に米国地球物理学連合(AGU)N.L.ボーエン賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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