出版社内容情報
依存を個人病理としてとらえるのではなく、社会の中で必然的に生じる行動パターンとして捉え、背景の社会的文脈の考察を課題とする。
内容説明
自分は依存症かもしれないと思ったことがある人や、家族のとまらない行動に困っている人はたくさんいるだろう。メディアでは有名人の薬物やアルコール問題が頻繁にとりあげられ、「依存症」という言葉は広く知られているが、今なお「依存症=意志の弱さ」ととらえられがちだ。かつて摂食障害の当事者でもあった著者は、現代の資本主義社会において、「依存をめぐる行動はこの社会の中で必然的に生じる行動パターンのひとつ」と述べる。本書では、当事者コミュニティ(薬物依存の回復支援施設「ダルク」、依存症からの回復のための世界規模の共同体「十二ステップ・グループ」)における回復実践をみていきながら、これらが示す人類の新たな共生のあり方、そして「弱さから善さへと向かう意欲の物語」を描き出す。
目次
第1章 依存症と回復
第2章 ベイトソンの認識論(エピステモロジー)
第3章 ダルク―薬物依存のリハビリテーション施設
第4章 十二ステップ・グループ―依存症の回復コミュニティ
第5章 依存症の支援者―変えようとしない支援
第6章 分裂生成に満ちたこの社会で―ベイトソンが示した希望
あとがき “弱さ”から“善さ”へと向かう意欲
著者等紹介
中村英代[ナカムラヒデヨ]
1975年東京都生まれ。日本大学文理学部社会学科教授。お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(社会科学)。専門は社会学。『摂食障害の語り―“回復”の臨床社会学』(新曜社)で第11回日本社会学会奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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