出版社内容情報
人はなぜ孤独を求めるのか。最愛の息子を失った絶望を孤独に救われた著者が、自らの体験と多くの人々への取材でその理由に迫る。
内容説明
最愛の息子の死に直面し、誤魔化すことのできない喪失感と哀しみを味わった著者は、孤独から逃れるという「孤独」にさえ耐え切れず、さらに深い孤独へと身を隠す。野生動物の跋扈する深山に自分の庵を結び、孤独な山暮らしを続けていくうちに、「救い」の萌芽が生じる―。なぜ人は孤独を求めるのか?他人と繋がりすぎた現代人ならではの潜在的な欲求―「解放されたい」「ありのままの自分でいたい」―のためか?自らの体験に加え、孤独な生き方を実践する人たちへの豊富な取材を基に、人間の根源的な欲求を突き詰め、真に「生きる」とはどういうことかを考察する。コロナ禍において、都会を離れて暮らす方法を伝授する実用書的側面もあるノンフィクション。
目次
1章 「ありのままの自分」でいることのできる、自分だけの居場所を求めて(人里離れた禅寺への逃避行;「自分に嘘をついて生きてきた」 ほか)
2章 静かに続く田舎暮らし・別荘ブーム(「完全に一人になれる静かな空間が欲しかった」;「ポツンと一軒家」 ほか)
3章 自分の庵での生活(時間が消え去ったような感覚;倒木の危険 ほか)
4章 国立公園内で一人暮らす仙人(大杉谷;日本有数の豪雨地帯 ほか)
5章 独り在ること(自然ほど優しいものはない)
著者等紹介
織田淳太郎[オダジュンタロウ]
1957年北海道室蘭市生まれ。ノンフィクション作家。スポーツや精神医療分野のノンフィクションを多く執筆してきたが、2016年11月、先妻との一人息子を失ったことで執筆の方向性を大きく転換。「死」や「孤独」、「深層心理」、「精神世界」など人間存在の根幹に触れる普遍的なテーマに目を向けるようになった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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