出版社内容情報
「遠心分離コーヒー」「ソーラー炊飯器」など、トンデモレシピの数々。成功と失敗から導ける科学的知識や知見、研究者の思考を描く。
内容説明
「ポップコーンの白い部分は何でできている?」「炎天下の車のボンネットなら目玉焼きが作れそう」―ふとした瞬間に湧き上がる食に関する様々な疑問、一度は感じたことがありませんか?本書ではそんな疑問に大学で生物学を教える研究者が実際に実験して体当たりで解決します。世界最小の調理器具を作ろうとして、ポケットインサイズのポップコーン製造機を自作してみたり、いつでも美味しい手作り納豆を食べられるように、家でできる納豆の作り方を模索してみたり―。成功あり、失敗あり、ハプニングありのちょっぴり大人な自由研究がお腹と知的好奇心を満たします!
目次
第1章 遠心分離コーヒー
第2章 ソーラー炊飯器
第3章 自家製納豆の最適解
第4章 インスタントラーメンの限界点
第5章 ポケットポップコーン
第6章 自転車バター
第7章 平均化クッキー
第8章 超音波泡盛
第9章 タクアン製造マシン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
40
2021年刊。作家でもある理系研究者が、オタク心に溢れた実験で料理の謎に迫る。スーパーなどで市販される材料だけ、場所も自宅か研究室というお手軽=シビアな条件。手動にこだわる「遠心分離コーヒー」、金属板とレンズによる「ソーラー炊飯器」は、惜しいようだけど微妙に残念。panpanya氏の漫画に出てきた「タクアン製造マシン」を作るも、いつしかデザインもタクアンの味も無視して自動化に走り出す。そもそもの漫画が白日夢みたいな世界だから笑える。ふざけた事をマジメに追求する姿は涙ぐましい。2021/10/14
たまきら
35
全てがツボで笑いっぱなしでした。紅茶しか飲まない家にコーヒーが贈られたとき、香りに魅了されたものの抽出された液体の苦さと酸味に閉口した自分。大変な苦労を重ねて当時自分好みに作り上げたのが一晩水で抽出するという技術でした。今なら水出しコーヒーとして認知されていますが、当時は笑いものになったんですよ。でも、いまだに色々実験するのが大好きな自分。ラーメンのスープのためだけに遠心分離機が買いたくなりました、あはは。2021/11/08
かおりん
31
実験メシという言葉に引かれて予約したもの。レシピ本というより研究で、大学で生物学を教える研究者の実験レポート。遠心分離コーヒー、ソーラー炊飯器、自家製納豆、インスタントラーメンの限界点、ポケットポップコーン、自転車バター、平均化クッキー、超音波泡盛、タクアン製造マシンの9章。疑問を解こうと実験器具を自作して、その過程を科学的に説明してある。一粒のポップコーンを作るのに長時間燃焼するマッチを用意したwマーガリンのコラムもなかなかおもしろかった。失敗、ハプニングもあり。2021/10/31
tomtom
19
おバカな発想を実際に大真面目に実験している姿が面白かった。文章も読みやすいし、失敗もそれとして考察していて楽しめた。小説も書いているようなので読んでみたいと思った。2023/05/01
トムトム
16
こういう人と仲良くしたい。ご近所さんから見たら不審者かもしれないけれど。アルミホイルなどの身近なものを使い、なんかメカっぽいものを完成させるのが素敵です。2024/04/14