出版社内容情報
「人生110年時代」の現在、人々は「いつまでも親のいる社会」に生きている。宗教学者が「親子関係」について、新たな視点から挑む。
内容説明
「人生100年時代」を迎えた今、親子関係の新たな課題とは?死生観・宗教観・育児観など、「永遠のテーマ」を様々な角度から捉え直す著者初の親子論!
目次
第1章 超長寿社会のなかの親と子
第2章 親になることの重要性
第3章 神さまが親の社会
第4章 親を十分に語れないキリスト教と仏教
第5章 何が日本の親子関係を規定しているのか
第6章 親子合一
第7章 合一から自立へ
第8章 親はなくとも子は育つ
著者等紹介
島田裕巳[シマダヒロミ]
1953年、東京都生まれ。’76年、東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、’84年、同大学大学院人文科学研究科博士課程修了(宗教学専攻)。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任。現在は作家、宗教学者、東京女子大学非常勤講師。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
42
私は今年60歳になる。そして母は90歳。親子とも高齢者になるなんて若い頃は思ったこともなかったなー。この先70になってもよもや80になっても親がいたりして…。というわけで「いつまでも親がいる」、気になって読んでみました。ところが内容は日本の親子の結びつきを諸外国や昔との比較して語るという、超高齢化社会とあんまり関係ないものでした。なんだよー。タイトルに騙されたよー。2021/04/03
おいしゃん
24
親や家族を考えるタイミングで読了。超長寿社会の現在の話かと思いきや、さすが宗教学者、仏教キリスト教イスラム教における親と子の考察が大半を占め、やや難解。2021/06/10
Asakura Arata
6
表題から老老介護の本だと思って買ったら違っていた。西田幾多郎の「純粋経験」と日本人の子育てを関連付けるのは、面白いと思った。純粋経験による人間関係は、西洋の個人主義による関係の対極にあるといえるのではないかと思った。2021/04/28
fuku
5
親子丼を食べながら、親子関係をじっくり考えよう…と最後に言われても… 最後に編集協力の方のお名前があるので、聞き書きですかね。新・親子論とあったので社会学的アプローチだと思って読み始めましたが、違いました。親は無くとも子は育つ、でした。2021/06/16
kinkswho
3
年老いた親がいる一方で、成人した子供側のとるべき対処法が書いてある本かと思ったら拍子抜けした。キリスト、ブッダ、ムハンマド、西田幾太郎、夏目漱石の親子関係に生い立ちなど話が広がる。著者は宗教学者であり宗教の観点から親子関係を捉え直している。「親子」というくくりで関係をとらえる発想は日本以外には少ない、ということを知った。2021/11/02