出版社内容情報
少子化が進む中、日本企業の競争力維持にシニアが不可欠となる。定年延長のあるべき姿と日本企業の人材マネジメントの方向性とは。
内容説明
令和時代、「定年延長」に失敗した日本企業は―潰れます。シニア活用こそが人材不足解消の最後の砦。
目次
まえがき 安易な定年延長が会社を潰す
第1章 「残念なシニア」が大量発生した理由
第2章 少子化時代に不可欠なシニア活用
第3章 シニアを正しく活かす「雇用ジェロントロジー」
第4章 失敗しない定年延長
第5章 日本経済を衰退させる会社従属型雇用
第6章 「ジョブポートフォリオ・マネジメント」へのシフト
著者等紹介
石黒太郎[イシグロタロウ]
1973年生まれ。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社コンサルティング事業本部組織人事戦略部長・プリンシパル。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、1996年、株式会社デンソー入社。以来17年間、人事部門に在籍し、うち約4年半を北米生産法人の人事・総務部門の責任者として海外駐在。その後、事業部門の事業企画管理職を経て、2016年、コンサルタントにキャリアチェンジ。人事の実務および管理職としての国内外での経験、ノウハウ、現場感覚に基づき、顧客目線に立ったサービスを提供している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aloha0307
25
読み進めるうちに、労働者側でなく、定年延長の制度設計をする人事総務担当に向けた本と分かりましたが参考になりました。先日定年前面接を受け、己もそんな年廻りになったのかと(一抹の寂寥💧)...残念なシニアは、①迷惑系②勘違い系③無気力系 に大別されるそうです。そうならないようにしなくては(いや もうなりかかってる❣❓)2021/03/21
むくどり77
8
定年延長の話だが、過去の日本の賃金の歴史が脈々とあり、体系的に理解できた。今後の日本が進む方向も示されている。それらを踏まえて、会社毎の進む方向は模索が必要。一度は読んでおいて良かった。ジョブ型雇用と今の従属型雇用のハイブリッドを考えていこう。2023/02/24
nishi
7
定年延長を単に定年退職年齢を引き上げる定年延長とするのではなく、今後の人材マネジメントを見据えた制度設計にする必要で、その中でも特に重要なのが「社員の自律的なキャリア形成の促進」「ジョブ型人材マネジメントの推進」の2点である。これまで自己研鑽に時間をかけてこなかったシニア世代に対してその重要性を説くとともに、プレシニア世代には今のままで漠然と年齢を重ねるだけではまずいことを学んでもらう必要がある。そのためにも60歳以降の雇用制度をパイロット的にジョブ型に近い制度とすることが有効である。2021/05/05
パキ
7
最初に残念なシニアの類型化が的を得ていてとても面白かった。どこにでもいるんだ。と再認識。 そもそも年齢で一括して定年で退職させるなんて完全に年齢差別としか思えないが、後の世で「そんな非常識な時代があった」と言われるだろうか。年齢に関係なく会社に貢献できない人は去るようになればいいのに、と思う。貢献出来る人は何歳だろうが残れば良いと思う。それができないとこの停滞は終わらない気がする。2021/03/20
ヨハネス
5
定年延長する人ではなく、その周囲や雇い主のための本のよう。期待と少し違った。シニアの方がストレスに弱いだって。だから昼夜交代勤務や頻繁な海外出張は向いてないと。それだからきっと「働かないおじさん」化するんだろうな。欧米では年齢を理由に解雇してはいけないとも知らなかった。あたしは、定年があるからこそせめてそこまでは踏ん張ろうと思っている。なかったら辞め時という悩みがひとつ増えてしまうよ。2021/01/27