内容説明
天才数学者の名を冠し最も美しいと言われる「オイラーの公式」は、最低限の知識から誰でもわかる。数学０点で１０万フォロワーを集めるユーチューバーが保証。目指すのは数式の丸暗記ではなく、あくまでも「真の理解」。本書の内容と連動したウェブ動画とあわせて読むと万全。オイラーがわかれば高校数学の基礎もひと通り身につく。
目次
第１章 「三角関数」って何？
第２章 「微分」入門
第３章 「対数」を身につけよう
第４章 なぜπが角度に？
第５章 「ｅ」って何？
第６章 「ｉ」って何？
第７章 いざ本丸「ｅｉπ＝１」へ
第８章 オイラーが解いた「バーゼル問題」
著者等紹介
鈴木貫太郎［スズキカンタロウ］
１９６６年２月生まれ。県立浦和高校に進学。勉強は高校受験で燃え尽きて高校時代は完全落ちこぼれ。数学は０点連発、成績は学年ビリ（４５６位／４５６人）。２浪して早稲田大学入学（社会科学部）。在学中に始めた塾講師（算数・数学）のアルバイトから正社員になり大学は中退。講師時代は過去問を徹底研究。次男が生まれたのを機に専業主夫。２０１７年からＹｏｕＴｕｂｅ投稿を始める。授業形式の動画１本で１００万回再生を日本で一番早く達成（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
55
実際にエンピツ片手に、少しでも難解な式の変形は、自分で別紙に書きなぐってみた。眺めるだけの読書では忘れてしまうが、書けばどんどん体が覚える感じ。公式だけを覚えても、数学の学力は安普請の空中楼閣になりそう。本が薄くて、フォントが大きいので、半日あれば高校数学を定義から固めていける。オイラーの公式は登頂できたごほうび！ 余弦・加法定理の証明は初めてかな（オレ高校で何やっとった？）。極限による微分の定義がこんなに汎用できるとはびっくりだ。ｃｏｓの微分も、ｓｉｎの例から自力で公式を導けた。結果の美しさには感動！2022/03/31
nbhd
16
日頃お世話になっている数学ユーチューバー鈴木貫太郎さんの本。マァ、中学の知識で、ただちにオイラーの公式へ辿り着けるわけもなく、中学数学を土台に、高校数学を総ざらいしていく流れだ。４つのスタイルで表されるネイピア数eの理解がしんどかった。あとがきで、曽野綾子批判。2021/05/16
原玉幸子
11
sinθ、cosθの三角関数は半径1の同心円の座標、微分は面積、対数と指数関数の概念や逆関数迄は「おぉ、そうじゃった…」と思い出しましたが、最後の本丸の解法証明に向かう、例えばちょっとした数や式の代入や、ゼータ関数の部分和っぽい式の置換には、只単に「？」でした。内容とは別に、著者がYouTuber塾講師であるのが、世に出て行く手段が、やれ大学だ、博士だ、という所謂「権威」からは変容しているのでは、と思うところが興味深かったです。益々知的欲求への情報選択と評価が難しくなる時代との予感。（◎2021年・春）2021/02/19
paluko
10
「数学を理解するのに最適な方法は、数式だけ書かれたものを見て、その式をわかっている人に言葉で説明されることです」（4頁）。この考え方に基づき著者のYouTube解説動画を見ながら読み進むことが推奨されている。自分はオイラーに辿りつくはるか前、108頁の二次方程式の解き方の説明「ご親切な格好になっているならばすぐに解けるのなら、自分でその格好にすればいいだけのことです」に感動。2021/11/11
ノリピー大尉
8
正確には「最低限中学の知識を持っていれば、本書の説明を順に読み進めることで、オイラーの公式の理解に到達する」です。かなり本質に迫った丁寧な説明だけど、完全に消化できなかったので、いつの日にか再読予定。2022/08/05
