内容説明
ともにショパン・コンクールで優勝し、現在、世界最高のピアニストと称されるマルタ・アルゲリッチとマウリツィオ・ポリーニ。だが、2人の演奏スタイルは正反対。「情感豊かに感性で弾く」アルゲリッチに対し、「完全無欠な演奏を披露する」ポリーニ。得意とするレパートリー、そして私生活でも対照的な面を見せる。クラシック音楽界の「怪物」2人はどんな人生を歩み、演奏スタイルを追求してきたのか。日本との接点は?―2人の物語を音楽的事象に沿って綴りながら、20世紀後半から現在までのクラシック音楽史を照らし出す。名盤紹介付き。
目次
序章 なぜ日本人はこんなにもピアノ音楽が好きなのか
第1章 ミケランジェリと2人のショパン・コンクール覇者(1941年~1967年)
第2章 恋多きピアニストとショパン練習曲集(1968年~1983年)
第3章 アルゲリッチ音楽祭とポリーニ・プロジェクト(1984年~2000年)
第4章 21世紀のヴィルトゥオーゾ(2001年~)
終章 ショパン・コンクールの歩き方
著者等紹介
本間ひろむ[ホンマヒロム]
1962年東京都生まれ。批評家。大阪芸術大学芸術学部文芸学科中退。専門分野はクラシック音楽評論・映画批評。新聞・雑誌への寄稿のほか、ラジオ番組出演、作詞作曲も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Book & Travel
37
存命のピアニストとしてはおそらく世界最高の二人。アルゲリッチの演奏の美しさは素人耳でもハッとなるし、ポリーニのショパンエチュードのCDは、姉弟ともピアノを習っている我が家ではバイブルの様になっている。本書は二人の半生をメインに、ショパンコンクールをはじめとする世界のコンクールや二人のお薦めのCDなどが紹介される。半生の部分がゴシップ記事っぽく感じるのは、著者の文体とアルゲリッチの波乱の人生のせいか。全体的にやや雑多にも感じるが、二人に魅力が伝わると共にピアニストの世界を知ることができ楽しめた一冊だった。2020/07/31
まるほ
30
私はクラシック音楽をよく聴きますが、もっぱらオケ曲が主でピアノ曲はあまり馴染みがありません。そんな私でも知っている2人のピアニストの半生を綴った一冊。▼どちらもともに『ショパンコンクール』を制した超一流の“ヴィルトゥオーゾ”ではありますが、音楽に対する姿勢も考え方も、そして演奏自体も全く異なるところが、実におもしろい。音楽の奥深さを感じます。▼音楽に限らず、超一流の世界の人々のエピソードは、我々凡人のものとは全く異なり、実に興味深いです。2020/07/16
Isamash
26
クラシック音楽評論・映画批評家本間ひろむ2020年出版書籍。恥ずかしながら、アルゲリッチもポリーニも知らなかった自分にも、ピアニストの二代系統の代表的な騎手の行き方を提示された感じで、非常に面白かった。南米に生まれて父の異なる3人の娘を有し日本での活動も盛んなショパンコンクールで優勝した天才ピアニスト。彼女の演奏を評する文章を読んで、天才アルゲリッチのピアノ演奏を是非聴いてみたいと思った。幸い、2人の名盤も紹介されていて参考になりそう。また、日本での有名人ピアニストの栄枯盛衰も論評されており興味深かった。2023/03/25
ケイトKATE
10
半世紀に渡ってクラッシック界の人気を二分しているピアニスト、マルタ・アルゲリッチとマウリツィオ・ポリーニの評伝。情熱的なアルゲリッチと理知的なポリーニ。対照的な演奏で知られる二人だが、半生を読むとアルゲリッチの人生の方が面白い。そのためか記事もアルゲリッチのことが多く書かれている気がするのは私だけだろうか?なお、アルゲリッチもポリーニも親日家で何度も来日しているが、二人共80近くなり来日公演は貴重なものになりそうである。クラッシックファンの一人として、アルゲリッチもポリーニも長生きしてほしいと願っている。2020/02/03
azu
8
元から好きなピアニストをこのように対峙させた本だったのであっという間に読んだ。アルゲリッチのもとに人が集まってくるのも、彼女の演奏も勿論だがカリスマ性というか、ピアニストでなかったとしても人を惹きつけて止まない何かがあるのかなと思った。ポリーニの裏側ももっとあると尚良かった。私生活をなかなか明かさない方なのでそれは難しいのかも。音楽に対する姿勢はポリーニを尊敬するのだが、奔放に振る舞うアルゲリッチもまた憧れる。2020/04/17
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