出版社内容情報
雨宮処凛[アマミヤ カリン]
著・文・その他
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニッポニア
46
実に荒んでいる。誰のせい?個人の資質に責任を押し付けるな、社会問題として考える類ではある。けれど僕らはそんなに暇ではなくて。そして彼女らはどこに向かうのか。以下メモ。強姦魔に年齢を聞くと逃げていく、撃退法。老後、老人ホームに入れず、軽犯罪して刑務所に入りたいという女性。実家にいる女性は家事手伝いの言葉に隠れ、実態が浮かび上がらない。生活保護、制度を使うために知識を得ておくこと。親の介護、一人で背負ってしまったことが失敗、レンタルできるものはレンタルを。心の安定は金銭的安定から。女の園、修道院が理想郷。2025/01/28
zoe
23
改めまして、根底にある人を切り捨てる社会。刑務所で過ごしたいなんて、なんてこと。シェアハウスで、お金を使わない生活。なんか今更という感じ。その昔の独身寮、寮監兼食堂運営のご夫婦がいるというようなシステムすっかり廃れている。家族とも、あまり一緒に住まない、職場の同僚とも一緒に住まない、見ず知らずだけどルールに従えたり、価値観が一致する人と住める。いや、不思議な現象。介護にお金は大事。制度を良く知るべし。世帯分離。計画的に居住費を唯にする。2018/08/17
katoyann
21
就職氷河期を経験した「団塊ジュニア世代」、「ロスジェネ世代」(1970年代生まれ、現在40代半ばから後半)の女性非正規労働者へのインタビューからなる。独身女性非正規の7割が年収250万以下。女性非正規の平均年収は172万。今もあまり変わらない。最近ニュースにもなったが、この世代の女性非正規労働者が高齢期に入ると、その大半が生活保護水準以下の生活に陥る。自分を投影するような書き方が雨宮さんの特徴のようで、当事者意識が明瞭で読みやすい。やや「私語り」に流れる傾向もあるが、格差の現実を知る本としておすすめです。2021/10/30
marumo
21
雨宮処凛、二冊目。格別贅沢を望んでいるわけではなく、真面目に働いて自分を養いたいというだけなのに、それが叶わない。私は既婚だけど老後なんてなんのヴィジョンも持てないし、これから社会に出る子どもたちのことを考えるとどんよりします。普通に報われる社会であってほしいのですが…2018/09/01
香菜子(かなこ・Kanako)
18
非正規・単身・アラフォー女性 「失われた世代」の絶望と希望。間宮処凛先生の著書。生まれてくる時代は選べないし、生まれてくる性別も選べない。不運な時代に生まれて不遇をかこってきた女性を支援するのは国や政治家の使命なのだから、見ないふりをして問題を放置するなんて無責任そのものではないでしょうか。正規社員でも非正規社員でも、結婚していても独身でも、男性でも女性でも、誰もが平等に幸せに暮らせる社会でないと。2018/07/29