出版社内容情報
林純次[ハヤシ ジュンジ]
阪本凌也[サカモト リョウヤ]
内容説明
コミュ障で、いじめられて、中学受験も失敗。そんな自分(阪本)が高校で先生(林)に出会い、京大理学部に進んだ、学びの物語。ベストセラー『残念な教員』の著者と教え子による、大学受験を超えた真の教育論。
目次
第1章 散々な結果の中学入試
第2章 問題だらけの中学時代
第3章 高校の国語担当として阪本君と出会う
第4章 高校2年 受験勉強より先にやるべきこと
第5章 高校3年 受験勉強の指導
第6章 なぜ阪本君が京大に合格できると思ったのか?
第7章 受験勉強以外の“学び”
第8章 京都大学入学後
著者等紹介
林純次[ハヤシジュンジ]
1975年埼玉県生まれ。京都大学大学院教育学研究科修了。大学卒業後、大手新聞社に入社。事件・事故、医療、政治、教育、高校野球などを担当。フリージャーナリストを経て2003年に教育者に転身。2012年度読売教育賞優秀賞(国語教育部門)を受賞。初の著書『残念な教員』(光文社新書)はベストセラーに。関西の中高一貫校の現役教師
阪本凌也[サカモトリョウヤ]
1995年大阪生まれ。’13年京都大学理学部に入学。現在四年生。物理学専攻でプラズマに関心がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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まゆまゆ
7
国語の成績が悪い生徒と先生による受験勉強回顧話。いかに生徒に内発的動機付けをさせ、好奇心を持って勉強に取り組ませることができるかが大事だが、その下地を持つ生徒であれば、確実に成績が良くなる。登場した生徒はそれがきちんと家庭内教育によって培われていた、というところか。受験勉強以外の他者意識を持たせるための指導というのも必要な事だと思う。2016/08/17
今Chan
3
「私自身が個人として大切にしている方々に、自分が全霊を賭して導いてきた生徒を引き合わせる。そして、その両名が短時間でも共感してくれる。このことは望外の幸せでした。」 随所で、林先生や阪本君の言葉に感銘を受けました。自分は教え子に何をしてきたのだろう、深く反省です。2018/08/31
うずまきねこ
3
著者の前作よりも丸くなっている気がします。卒業生との共著ということがそうさせているのか、はたまた…。私は本書には概ね賛同します。「受験」という枠に当てはめて勉強を進めることが長い目で見て、個人を育てることにどうつながっていくのでしょうか。「内発的動機付け」により、生徒たちに好奇心のタネを植え付けていくことが重要になってくるのでしょう。そして教員たちにとって、それがとても難しいのでしょう。2016/06/27
oooともろー
2
副題は不要。2人の出会いは希有な幸運。2016/06/29
Gyo
1
賛否両論の書「残念な教員」の著者である林純次氏の本。何が本物の教育なのかはさておき、苦手だった国語を克服し、志望校に合格していくという物語。「ビリギャル」もそうであるが、近年「ダメだった生徒がある教師と出会い、努力の末に合格を勝ち取る」というストーリーがコンテンツとして消費されている世の中になったなぁと思う。その前は「GTO」や「ヤンキー先生」だったし、その前は「金八先生」などのような熱血先生が体当たりで生徒を矯正するというストーリーだった。いずれもその時代の求めている教師像なんだと思う。2017/09/24