出版社内容情報
ダヴィンチの「受胎告知」「最後の晩餐」、セザンヌの静物画、日本の枯山水など、遠近法が確立されるまでの美術史とその理論。
内容説明
物体の重なり、色彩の重なり、陰影の重なり、線がもたらす錯覚…。多様な「遠近法」は、私たちに奥深い二次元・三次元の世界を見せてくれる。画家たちは、遠近法を巧みに取り入れることで何を伝えたかったのか。そして、私たちの二つの目は、脳は、何を見ているのか―。本書では、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』や『最後の飯餐』、セザンヌの静物画、アールトの実験住宅、龍安寺の枯山水など数々の芸術作品をとりあげ、その謎に迫る。また、遠近法が確立されるまでの美術史もひもとき、その理論を教える。
目次
1 四つの遠近法(「重なり」の遠近法;「陰影」の遠近法;「色彩」の遠近法;「縮小」の遠近法)
2 三点遠近法(一点遠近法1「奥行き」の表現;一点遠近法2「線遠近法」は、こう描く;三点遠近法 さらなる「広がり」への奥行き;消失点とは何か?)
3 二次元(ヒトは「二つの目」で何を見ているのか;「二次元」の絵画という謎;アルヴァ・アールトへの旅)
4 一つ(パノフスキーを読む;セザンヌを見る;ダ・ヴィンチを見る)
著者等紹介
布施英利[フセヒデト]
批評家。1960年群馬県生まれ。東京藝術大学美術学部卒業、同大学院美術研究科(美術解剖学)博士課程修了、学術博士。東京大学医学部助手(解剖学)などを経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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