光文社新書<br> 精神医療に葬られた人びと―潜入ルポ社会的入院

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光文社新書
精神医療に葬られた人びと―潜入ルポ社会的入院

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  • サイズ 新書判/ページ数 283p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334036324
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0233

内容説明

20万人とも言われる“治療の必要のない入院者”は、いかに生み出されたか?ノンフィクション作家である著者が、ある精神科病院の「長期療養型」病棟への入院体験をもとに、「社会的入院」の内実を初めて明るみに出す。そこには、東京オリンピックの頃から入院していた人も―。

目次

1章 四十年の病院暮らし(誤診;「開放病棟」という名の「閉鎖病棟」 ほか)
2章 三枚橋病院(精神病院の全開放と自由化;石川信義医師 ほか)
3章 精神障害者は「危険な存在」なのか?(「治療」ではなく「隔離」という向き合い方;ライシャワー事件 ほか)
4章 隔離から一転、開放化へ(欧米における精神病者の扱い;三つの受難の時代 ほか)
5章 関係性の場をどう作るか(聖なる狂気;混雑する日に来る患者さん)

著者等紹介

織田淳太郎[オダジュンタロウ]
1957年北海道生まれ。ノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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hatayan

51
精神病院の潜入ルポの古典である大熊一夫『ルポ・精神病棟』が著された1970年から40年。患者として入院した筆者が現在の精神医療の問題を解説。 日本では民間が精神医療の主な受け皿。「固定資産」とみなした患者を作業療法と称して無償の労働に酷使してきた歴史、一旦増やした病床を埋めるため認知症の患者を精神科に入院させるなど採算重視に傾く傾向が。かつては寛容だった社会が殺人事件などを機に管理を強める選択をしてきたことなど、患者の「社会的入院」の背景には日本固有の事情があることを外国の事例を参照しつつ明らかにします。2020/05/25

キムチ27

51
精神医療に関しては完璧に傍観者に過ぎないが学生時代、いや子供の頃から脳にこびりついた出来物みたいに気になるそれだった。モノクロの画集で見た神社仏閣を中心とした祈祷者とその信者の集団。そしてホガースの絵画で知った「見世物としての病院」若いころ旅先で見た座敷牢etc。明治時代の私的監置を公然とする精神病者監護法から精神衛生法、そして今の精神福祉法。時代はことなれど一貫するのは保護者制度。それへのコメントか何度も出てくる。今でこそ後見制度に変わったが禁治産者時代のおぞましさは黒歴史の感がある。2015/12/28

燃えつきた棒

41
日本国憲法 第十一条  『国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。』 知れば知るほど、この条文が空手形に思えてくる。あるいは羊頭狗肉に。 むしろ、この国は、中国と五十歩百歩の人権が抑圧された国の一つでしかないように思える。 見えてくるのは、社会全体を覆う抑圧と弱者を収奪するシステムだ。 ○やがて退院日の来るそれまでは/ 意地でささえる命ひとつ/ 背中で泣いてる 基本的人権/ 2018/06/09

*すずらん*

39
崩壊した日本の精神医療は、一体どこから手を着ければいいのか?まともな医療は築けないんじゃないかと悲観してしまう程の酷い現実です。世界からの日本人の真面目できちんとしているというイメージは、ただ単に世間がそれ以外の人物・またその予備軍を、強制的に病院に収容しているからでは?と思え、鳥肌が立ちました。我が国に精神病者の人権はないと断言できるかもしれません。日本独自の、臭い物には蓋をする精神に満ち溢れています。その中で人生の彩りを奪われた人は、何万人でしょうか?彼等は列記とした被害者です。国の責任は非常に重い!2013/09/30

マリリン

26
患者は固定資産? 酷い話だが、本書の最初に書かれた双葉病院の話をはじめ、治るものも治らない医療の実態を垣間見た。精神疾患に対する偏見をあおっているのはマスコミの報道にも原因があるのかもしれないと感じた。真摯に治療に取り組んでいる病院の事も記されているが、巡り合えれば幸運という感は拭いされない。精神疾患に限らず健康でいられる事が一番なのだが。2018/09/03

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