内容説明
チェンメ、リツイート…災害流言という人災!流言やデマはどのように生まれ、どのように広がるのか?真偽を確認するにはどうすればいいのか?そのメカニズムを解説し、ダマされない・広めない基礎知識を伝授。
目次
序章―なぜ、今、流言研究か(災害時における「情報」の重要さ;流言・デマは人を殺す ほか)
1章 注意喚起として広まる流言・デマ(東日本大震災の流言・デマの特徴;三時間後に最大の揺れが来る? ほか)
2章 救援を促すための流言・デマ(情報ボランティアたちの「災害カーニバル」;有名人の行動 ほか)
3章 救援を誇張する流言・デマ(「ソースロンダリング」の危険性;オバマの演説? ほか)
4章 流言・デマの悪影響を最小化するために(海外での日本の著名人死亡説;海外での原発流言 ほか)
著者等紹介
荻上チキ[オギウエチキ]
1981年生まれ。批評家・編集者。芹沢一也、飯田泰之とともに「株式会社シノドス」を設立。メールマガジン「α SYNODOS」編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
震災を考え続ける本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
49
5年目に。デマ否定には本当に苦労し著者の検証ブログも参照。2ヶ月で発行、芯の強度変わらない。あの翌日、医師の親戚二人からもコスモ石油デマ拡散メール来て何のため医科学んだかと絶望感覚えたが医師会からFAXて要素もあったと知り少し納得。未掲載だが合併前の地名での救助要請RTも悪質で「そんな地はない」と少なくともリア知人には伝え。“情弱”笑わず角立たないよう拡散止める姿勢は大切。某女性議員ここぞとばかり悪意デマ晒しに遭うのは何とも。外国人と結婚している著名人がガイジン強姦説訴えてたの驚く、今も残っている!2016/03/11
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
27
【1回目】2011年5月に、早くも発刊されている本。あの当時を振り返ると、SkypeをしながらTwitterに張り付いていた。今思うとずいぶん振り回されていたと思う(拡散はしてません、念のため)。情報の欠如と過剰が生まれる非常時に、どう正しい判断をしていくのか、とても難しい課題だと思った。6年が経ったからといって、「済んだこと」「克服できたこと」とはせずに、振り返ってみるといいと思う。2017/05/21
ふろんた2.0
27
東日本大震災で起きた流言・デマの検証。ソースのあやふやな情報に踊らされないことも大事だが、意図せず拡散してしまうことに対する注意も必要。SNSやツイッターで「~らしい」とか「~って、本当?」といった書き込みが、いつの間にか「~らしい」が取れて拡散、さらには誇張されていく。感情的に判断しないこと、情報を無闇に垂れ流さないことが重要。それにしても、2011年5月にここまでまとめて出版したことには驚き。2014/10/20
くぅ
23
有事の時こそ冷静で在れ。興奮せず淡々と。「拡散依頼」や「皆に教えて」って言うのを右から左に流さずソースの確認しようってのはいいが、誤ソースだったり操作されてる可能性もあると言われるとコンスタントに止めるってのがいい気がする。。ソースの質の判断は素人には難しい。それと、有事のときに悪事をはたらく奴は問題外だけど、震災関連の本を読む度に出てくる「善意の人」ってのがやっぱり厄介。「善意」に基づく言動が必ずしも「善行」にならないってのがイタイ。ボランティア一つとっても「善意」ではなく効果や結果で評価されるべき。2014/08/14
こんじろん
18
いざという時、デマを信じないようにするにはワクチンの接種が有効だそうです。ワクチンとは過去の事例をたくさん知っておくこと。冷静に見ればおかしいとわかるようなデマでも、厳しい状況に置かれたとき信じてしまうかも。もしくは厳しい状況に置かれている人のことを思うあまり、デマの拡散に加担してしまうことも十分に考えられます。デマの基本的なパターンというのは古今東西あまり変わらないそうです。この本のたくさんの事例を肝に銘じたいと思います。2013/07/05