光文社新書<br> ホームレス博士―派遣村・ブラック企業化する大学院

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光文社新書
ホームレス博士―派遣村・ブラック企業化する大学院

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334035822
  • NDC分類 377.5
  • Cコード C0236

内容説明

2011年春以降の身分は未定。「いったい私はどうなるの?」『高学歴ワーキングプア』から3年。その後、博士たちに何が起こったのか?鈴木謙介氏(関西学院大学准教授)との対談を収録。

目次

第1部 派遣村・ブラック企業化する大学院(大学院に進学すると…;非正規の職でも「あればまだまし」;東大卒の博士でも就職率は四〇パーセント程度 ほか)
第2部 希望を捨て、「しぶとく」生きるには(「来年はどうするんですか?」;「やはり、コンビニ店員か」;努力、才能、自力といった言葉に対する疑念 ほか)
対談 大学院に行く意味を考える(鈴木謙介×水月昭道)(揺らぐ大学院の価値;数字で見る大学院の実態;戦後の大学の歩み ほか)

著者等紹介

水月昭道[ミズキショウドウ]
1967年福岡県生まれ。’97年、長崎総合科学大学工学部建築学科卒業。2004年、九州大学大学院博士課程修了。人間環境学博士。専門は環境心理学・環境行動論。’06年、得度(浄土真宗本願寺派)。現在、立命館大学衣笠総合研究機構研究員および同志社大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

22
2010年。大学院まで出た人がワーキングプアになり、その果てにホームレスになる。中身はアカデミックでない新書スタイル(と、ご本人)。フリーランス労働時と博士取得後の大学就職時の収入を比較すると、フリーランス時が高かったそう。大学院に行く意味を考えるという対談録が最後にあります。問題は色々と指摘されていますが、ブラックな環境に過剰順応してしまう点。僧侶でもある著者としては、納得性のある人生という旅を如何に行うかというところに落とし込んでいるように感じます。2022/01/08

香菜子(かなこ・Kanako)

18
ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院。水月 昭道先生の著書。ホームレス博士が存在するとしたらそれは日本という国の問題。派遣村・ブラック企業化する大学院が存在するとしたらそれは日本という国の問題。知識と経験と専門性が高い博士たち博士号取得者たちを活かすことが日本という国にとってのメリットになること。知識と経験と専門性が高い博士たち博士号取得者たちをきちんとした処遇で雇うことを義務化してもいいくらいです。博士たち博士号取得者たちがみんなから尊敬される存在でないと。 2023/12/11

柳田

15
こわい本。しかし大学で院生のようすをみていると、いうほど酷いのだろうかという感じはする。まあ分野とかどんな先生の下にいるかとかで全然違うのだろう。2018/08/19

Humbaba

12
政策によって博士の数は増えた.しかし,それを活用する方法は増えていない.その問題を解決するために選んだ方法が,自己責任というものである.これは,官僚たちが自分の責任にしないという意味では有用であっても,日本という国を考えたときには貴重なリソースの盛大な無駄遣いでしかないだろう.2011/12/06

おおかみ

12
大学院重点化政策の結果、派遣村・ブラック企業化した大学院。あまりにも悲惨な“高学歴ワーキングプア”の事例が次々と紹介されるが、途中から仏道の話になるとは思わなんだ。しかしそれは学ぶことの意味を問うものであるし、著者が研究する「無用の用」はそのまま大学院の存在意義にも関わる。不思議と首尾一貫しているのは、筆力の為せる業か。2010/09/30

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