内容説明
日本初の憲法十七条の制定、遣隋師の派遣など、華々しい事績で満ちている聖徳太子は日本の歴史を代表する人物である。しかし、近年「聖徳太子はいなかった」という説が注目を集め、太子虚構説がささやかれている。本書では、『日本書紀』などの史料を駆使し、悩み苦しんだ一人の人間としての聖徳太子にスポットをあて、日本史に描かれなかったその実像に迫る。
目次
序章 殺人者の苦悩と悲しみ
第1章 四天王寺―守屋鎮魂のための最初の寺
第2章 善光寺―「七」による浄化の仕掛け
第3章 飛鳥寺―見え隠れする神道の呪術
第4章 法隆寺―死霊に対する恐怖
第5章 広隆寺と中宮寺―渡来人・秦氏の関与
第6章 橘寺・法輪寺・法起寺―共通する鎮魂の秘儀
終章 物部守屋の正体
著者等紹介
宮元健次[ミヤモトケンジ]
1962年生まれ。作家・建築家。1987年東京芸術大学大学院美術研究科修了。宮元建築研究所代表取締役。龍谷大学助教授、大同工業大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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初美マリン
110
聖徳太子が物部守屋を殺した?ということにとらわれすぎているような気がした2020/11/21
和衛門
0
古代史に答えはない。残された文献を読み解いていっても、その読む人の思い込みによっていかようにも解釈される。新しい発見があると、その発見に対して矛盾する解釈は消え去るが、また新しい解釈も生まれてくる。その繰り返しにより、永遠に解けない謎を解釈していくのが古代史だと思う。梅原猛は哲学者であるが多くの古代史の本も書いている。古代史研究家からすると、"トンデモ本"かもしれないが、解釈の仕方は何通りもあり、その想像力は果てしなく広がっていくところに面白さがあると思う。この本もそう思えば楽しい。2016/12/02
闇夜子
0
やっと読了。論旨が無理やりな感アリ、説得力に欠ける。2014/05/31
ひろ
0
「七の暗号」とまでサブタイトルにつけるような謎解きめいた内容ではなかった。2012/04/04
てん
0
内容は面白いが、話が前後するのでちょっと読みづらい。奈良に行きたくなった。2012/02/15