内容説明
児童精神科医として診察をし、学校現場からの相談も受けている著者は、「居場所がない」「疲れた」と訴える子どもたちと接している。そのような中、日本語の子ども版QOL尺度の開発に関わり、調査を行ったところ、多くの子どもたちが自分に自信がなく、自分自身や学校などの満足度に関する質問に対し、下から2番目の「ほとんどない」という答えを選択していることに衝撃を受ける。5段階の下から2番目が「標準」となっている日本の子どもたちの心の現状。ユニセフの調査でも、日本の子どもの主観的な幸福度は、他国と比べて突出して低いことが報告されている。本書では、調査結果や診療・学校現場での豊富な事例をもとに、自尊感情という視点から、子どもたちの現況を見つめ直す。
目次
第1章 注目のキーワード「自尊感情」を問い直す
第2章 子どもの精神面の健康度を測る―QOL尺度の開発
第3章 自尊感情が低い日本の子どもたち
第4章 なぜ子どもたちの自尊感情が低いのか
第5章 専門外来で診る子どもたちと自尊感情
第6章 学校現場で子どもの心の問題をサポートする
第7章 社会・教育病理現象と自尊感情
第8章 子どもとどう関わったらよいのか?
著者等紹介
古荘純一[フルショウジュンイチ]
青山学院大学教育人間科学部教授。1984年昭和大学医学部卒業。小児科医、児童精神科医、医学博士。’98年昭和大学医学部小児科学教室講師、2002年より青山学院大学文学部教育学科助教授・教授を経て’09年より現職。’03年、小児科学会小児医学研究振興財団・日本イーライ・リリーフェローシップ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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