内容説明
イスラム金融先進国であるマレーシアのゼティ・アクタル・アジス中央銀行総裁は、2008年2月23日に開催された日経イスラム金融シンポジウムで、20%との成長率に言及した。同じようにイスラム金融の先進国であるバーレーンで中央銀行が発表している統計の伸び率をみても、イスラム金融の銀行資産は、この10年間で平均34%の伸び率となっている。仮に20%の成長が今後続けば、5年で現状の2倍を超え、10年で5倍を超える計算となる。こうした現状をみて、イスラム金融は世界で最も急速に成長している金融分野とも言われる。日本は世界のこの大波にどうやって乗るべきか。日本のイスラム金融のパイオニアが考察する。
目次
プロローグ イスラム金融とは何か
第1章 イスラム金融はなぜ伸びる
第2章 イスラム金融の基本を理解する
第3章 イスラム金融取引の現場
第4章 イスラム金融とシャリアの精神
第5章 日本はどう関わるか
エピローグ イスラム金融はなぜ強い
著者等紹介
吉田悦章[ヨシダエツアキ]
1971年神奈川県生まれ。ハーバード大学留学を経て一橋大学商学部卒。’95年日本銀行入行。国際局、金融市場局、調査統計局等で国際金融市場分析や経済調査に従事。2007年に日銀退職後、国際協力銀行にてイスラム金融等を担当。’08年より早稲田大学客員准教授を兼任。同大大学院ファイナンス研究科にてイスラム金融を講義。日本金融学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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