内容説明
20世紀音楽は、わたしたち人間とは何か、世界とは何か、生きるとは何か、あるいはよりよく生きるとは何か、なぜわたしたちは愛しあうのか…。そのような問いに答えようとしてきたのではないか。それは文学ほど具体的ではないかもしれないし、絵画をはじめとした造形芸術ほど直接的ではないかもしれないが、それでもなお、抽象的な音の連鎖に、音の戯れに、音の重なり合いに、あるいはそのひずみに、その屈折に、その絶叫のはざまに、世界と対峙し「わたくし」に問いかけようとする真摯できまじめな、わたしたちと同じ人間の肉声が聞こえてきはしないだろうか。20世紀クラシック音楽を俯瞰し、その展開と特質を描き出す。
目次
第1章 飽和(綜合芸術の夢とロマン主義の暴走、そして絶対音楽の完成;鳴動する宇宙;印象主義?象徴主義? ほか)
第2章 拡散(イギリス、イタリア―伝統と革新;壁のこちら側から向こう側へ;アメリカ―新大陸の音楽 ほか)
第3章 変容(忘れられたシンフォニスト;鳥の声と管理された偶然性;前衛の栄光と挫折 ほか)
著者等紹介
宮下誠[ミヤシタマコト]
1961年東京都生まれ。國學院大學文学部教授。バーゼル大学大学院博士課程単位取得博士論文執筆資格取得退学、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。専攻は20世紀西洋美術史、美術史学史、画像解釈学、一般芸術学。パウル・クレーに関する論考が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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