光文社新書
仏像は語る―何のために作られたのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033248
  • NDC分類 718
  • Cコード C0215

目次

第1章 飛鳥・白鳳・天平の仏たち(法隆寺夢殿 救世観音像・百済観音像―謎のベールに包まれた仏;鶏足寺 兜跋毘沙門天像―「目」のない仏;唐招提寺 鑑真和上像・薬師如来像―「贅肉」の美学 ほか)
第2章 平安の仏たち(東寺 兜跋毘沙門天像―エキゾティックな匂い;東寺 五大明王像―内に秘められた激情;鞍馬寺 毘沙門天像―北方鎮護の仏 ほか)
第3章 鎌倉以降の仏たち(興福寺 金剛力士像―解剖学を離れた力感みなぎる表現;東大寺 快慶仏―内面に向かう美;禅林寺 みかえり阿弥陀―媚びを売る仏 ほか)

著者等紹介

宮元健次[ミヤモトケンジ]
1962年生まれ。1987年東京芸術大学美術研究科修了。愛知産業大学・常磐大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Book & Travel

37
飛鳥から鎌倉の多くの有名な仏像が、作られた目的や背景に重点を置いて紹介されている。著者の個人的思い入れを感じる所はあるが、仏像や寺院がコンパクトに説明されていて分かりやすい。模した内臓がある清凉寺釈迦如来像や、死者を迎える瞬間を表した大原三千院の阿弥陀三尊像など、興味深い話も多かった。多くの貧しい民が製造に駆り出された大仏、美男好きの権力者の好みを反映した仏像群など信仰とは何かということを考えさせられる所もある。それでも信仰に関して現代人より遥かに真摯だった当時の製作依頼者や仏師たちの思いを込めて作られ~2017/11/20

つね

17
飛鳥、奈良、平安、鎌倉と時代によって仏像も変わっていく。それは生きるために人々が求めるものが変わっていくため。そのように捉えると、同じようにしか見えなかった仏像も、なるほどなぁと面白く思えてきた。主に奈良と京都の仏像がコンパクトに解説され、ガイドブックのもなる。今の時代ではどの様な仏像が作られるのだろう。2017/11/04

キムチ

10
薄い新書と侮るなかれ!です。仏像が作られた政治的背景はもとより、他国とのやり取りや僧侶の勢力図等、宮元氏の力を感じさせるに十分な内容。 仏像を作ったのは「なぜ!」と云う所に眼点を置き、京都奈良のほか、鎌倉大仏や中尊寺まで解説。全部で28か所の寺はこれを持って歩けば、楽しさ絶対保証できそう。 子供の頃、中尊寺は近くだったという事もあり、何度も行ったけど「毛越寺」「金色堂」等仏教遺跡が一定のルールで配置されていたとは! また、行きたい・・2013/06/22

ユウユウ

8
祈るため。祈りを繋げるため。2022/09/30

kawa

7
奈良・京都を中心として、24ケ寺の飛鳥から鎌倉時代の有名仏像の由来等をコンパクトに解説している。仏像鑑賞が趣味なので、登場するほとんどの仏像とは対面済みだが、改めて、この本を持って訪ねたいと思わせる内容だ。興福寺の金剛力士像の力感が、人体解剖学を離れたところで創意されていることや、未来永劫絶対秘仏の浅草寺の本尊を、明治維新直後、勅命を盾に強引に確認したところ、僅か20㌢程度の傷だらけの仏像だったという話しは、特に興味深い。2015/10/09

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