内容説明
ブッダの教えで最初の際立った特色は、あらゆるものの中心に“心”をおいたことである。“心”は物事に先んじ、支配し造り出す。もし“心”を完全に把握すれば総ての事も把握できる。“心”は総ての働きを導くものであり、主人であり、“心”そのものがその働きでできている。先ず専心すべきことは心の修練である。第二の特色は、我々の内外に起る総ての善悪は心が生み出す。悪や悪に関連し悪に属する一切の事柄は心から生じる。善についても同様である。閉ざされた心で語り行為すれば、牛に曳かれる牛車の車輪のように苦しみがついて回る。それ故心が澄み切っていることが宗教の核心でなくてはならない。第三の特色は一切の罪深い行為を避けよ。第四に真の宗教は宗教書の中ではなくその教えの実践にあるとした点である。インド仏教徒1億人のバイブルの歴史的名著、ついに復刻。インド仏教徒の最高指導者・佐々井秀嶺氏の解説を新たに収録。
目次
第1部 シッダールタ・ガウタマ=ボーディサッタはいかにしてブッダとなったか
第2部 伝導の第一歩
第3部 ブッダは何を教えたのか
第4部 宗教とダンマ
第5部 サンガ
第6部 釈尊とその同時代人
第7部 最後の旅
第8部 シッダールタ・ガウタマという人間
著者等紹介
アンベードカル,B.R.[アンベードカル,B.R.]
1891年~1956年。インドの政治家・不可触民解放の真の大指導者。現インド憲法の起草者。不可触民に生まれ、少年時代から被差別の苦い体験をなめる。生涯を通じ、政治・法曹・社会・労働・教育など広範囲にわたって被抑圧カーストの地位向上に尽力した。晩年、ヒンドゥー教の枠内での被抑圧カーストの解放に絶望し、1956年、約50万人の被抑圧カーストの人たちと仏教へ改宗する。インドの仏教復興運動はこの時から始まる
山際素男[ヤマギワモトオ]
1929年生まれ。古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』の翻訳で第34回日本翻訳出版文化賞を受賞
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