内容説明
人類の普遍的なテーマである食糧問題にも直結する穀物市場から見える、人間の食生活、農業、経済を、スペシャリストが語る
目次
第1章 “トウモロコシ”で世界が揺れた
第2章 穀物取引の現場を歩いて(グレーンメジャーの時代;アメリカ農業とアグリビジネス;アナリストとして)
第3章 穀物市場を読む(穀物市場とは;市場価格を読む;天候を読む)
第4章 穀物市場から見た世界経済(穀物市場から見た日本経済;エネルギー源としてのトウモロコシ;カギを握る中国とインド)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
61
積読本消化。著者は総合商社勤務からアナリストに転じた人で、後半はもっぱらアナリストとしての自身の手法を披瀝しながら、日本の「長いものに巻かれる」ビジネススタイルを批判している。ビジネスに身を置いたことがないので、それなりに参考になったが、目新しさはない。むしろ経済学的に説明できる農産物と工業製品の価格決定メカニズムの違いを、その辺をバッサリ省いて書くのはやや気になった。面白かったのは前半のアメリカ農村研修の話。時代は古いがアメリカ農民の意識など具体的で、今に通じる。トウモロコシ集荷の実際も興味深かった。2024/04/27
ビイーン
20
市場経済を金融や工業中心に考えていたが、著者の経験談を通じ穀物から経済をグローバルに捉える面白さを知る。2018/02/12
あんさん
14
著書は伊藤忠で穀物取引に携わり、その後アナリストとして活躍した方。ブックオフで購入した約20年前の本。主に米国中西部のトウモロコシ・大豆の市場価格形成のプロセス、また、バイオエタノール原料としての需要状況、ブラジル・中国などの需要と生産の影響などを考察。穀物マーケットの雰囲気がよく分かる。業界用語がぽんぽんと散りばめられ、文章としては少し読みにくかった。2025/01/23
patosan
3
とうもろこしの未来が楽しみである。今でも活躍しているが、違う使い方もあるだろう。もっと深く勉強してみよう。2014/01/10
I_am_You
2
著者の経験を通して,農業市場の仕組みや,世界経済について述べている.所々専門用語が突然出てくるが,農作物市場の知識が無くても,理解に支障は無い.2009/02/01