内容説明
生命体を育む地球のような美しい惑星が、太陽系外にもあるのだろうか―。一九九五年、太陽系外に惑星が発見されるという天文学史上の大発見を契機に、地球外の生命の存在を確認する世界的レースが始まった。大きな節目を迎えるこの分野で、今何が起こっているのか。日米欧共同の巨大惑星の探査「アルマ計画」は何を目指すのか。天文学の現在と未来を知る一冊。
目次
序章 宇宙生命
第1章 次々と見つかる太陽系外の惑星
第2章 惑星とはなんだろう
第3章 スーパーコンピュータで惑星を創る
第4章 惑星の誕生を見る
終章 第二の地球を目指して
著者等紹介
観山正見[ミヤマショウケン]
1951年広島県生まれ。文部科学省国立天文台教授。京都大学理学部卒業。理学博士で、専門は理論天文学(星や惑星の形成論)。京都大学理学部助手、国立天文台助教授を経て、’92年より現職に。浄土真宗本願寺派僧侶の資格を持つ
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感想・レビュー
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西澤 隆
3
amazon unlimitedの10年くらい前の新書の一冊。地道な作業の積み重ねが必要でブレイクスルーが見えにくい天文学でも、この10年でいろんなことがかわったんだなあと思う。冥王星がまだ惑星だったこの頃にも太陽系外に惑星を探し出そうとするひとたちは、やがてその仕事が比較人類学ならぬ「比較文化発生学」などにつながることまで夢見ている。天文学も突き詰めれば社会学とつながってくるのか。すばる望遠鏡の改良、アルマ望遠鏡の運用開始と「本書後」の色々を調べる前のスタート地点として読むのは、楽しいんじゃないかなあ。2018/05/09
かわのふゆき
0
太陽系外惑星の発見ノウハウをわかりやすく解説。「生命を探せ」というタイトルに見られるようなロマンには乏しい内容。2009/04/16
wai
0
当たり前といえば当たり前なのだろうけど一番驚いたことは、そもそも空を見上げて見える星々は恒星だということ。自ら光を発しているから見えるのであって、月や火星などが肉眼で見えるのは太陽の光を反射しているから。 現在、太陽系外惑星の観測は間接的な方法のみで可能であって、今後、直接的に観測できるようになったらどのようなことがわかるようになるんだろう。2018/08/09