内容説明
毎朝新聞に折込まれているチラシは、「一円でも安く賢い買物を」と願う生活者にとって、古くから身近な経済情報の発信源であり続けている。しかし、それらがどのように作られ流通し、私たちの手許に届くかは案外知られていない。本書は、流通、広告代理店、新聞社、メーカーなどチラシ関係者への取材を通じ、原始的とも思われる広告手法の内に、意外やインターネットと同質の、現代人の消費ニーズを掘り起こすカギがあることを見いだす。
目次
第1章 チラシは深い
第2章 新聞戦争と折込
第3章 チラシ進化論
第4章 チラシ景気の裏側
第5章 テレビCMとチラシ
第6章 チラシはどこへいく
著者等紹介
沢田求[サワダモトメ]
1935年京都府生まれ。’90年チラシを収集して分析する会社、株式会社チラシレポートを設立。現在同社社長
鈴木隆祐[スズキリュウスケ]
1966年長野県生まれ。法政大学文学部日本文学科在学中より、月刊誌、週刊誌、ムック、CD‐ROM等の編集、制作、著述を手がける。得意ジャンルは“人間臭い”ルポルタージュで、自他とも認める「地を這うジャーナリスト」
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
90
このような分析こそがやはり本当の経済の実体を表しているという気がします。お役所も最近はアンケートやインタビューで実際の経済をつかもうとしてきていますが、このような日本文化独自なのでしょうか、チラシというところからの分析も面白いと感じています。私が子供のころは片面印刷で、裏の白紙を利用して計算用紙や漢字の練習をしていたものです。このチラシの作る過程など今までに知らないことが多くあり参考になりました。2016/04/28
おいしゃん
27
チラシの作成は予想以上に手が込んでいて、奥が深い。折込の世界も大変だ。2018/11/14
Humbaba
5
チラシというのは消費者の心に大きく影響している.だからこそ,チラシから当時の日本の姿の一面を探る事ができる.2010/03/05
takao
3
ふむ2024/04/07
samandabadra
1
チラシの歴史と傾向がわかる本。チラシの現代的な意義に関しては、本の中で出てくるチラシ効果に否定的な作者の父親の友人の意見もとりいれられていてよい。どちらかというと現代的な意義については、作者より、父親の友人の方の方に傾く。でも、チラシの読み方が少しわかった。2010/12/21