出版社内容情報
浄土真宗は日本の仏教教団の中で最大規模の信者数を擁する宗派です。しかし、その源流である親鸞の教えは、長い歴史のなかでしばしば誤解されてきました。
「念仏を称えたら、誰でも浄土に行ける」
「どうせ救われるのだから悪さをしてもよい」
「念仏を称えると阿弥陀仏の力でよいことが起こる」……。
本書は、このような親鸞の教えに関するよくある誤解を解くことを通して、親鸞が言いたかったことが何かを捉え直す一冊です。教えの核心は何かを読み解くにあたり、本書では親鸞の生涯を辿り著作を解説するだけでなく、釈尊をはじめとする親鸞が影響を受けた七高僧(龍樹・善導・法然などの7人の高僧)の思想や、明恵などの“論敵”の主張も、詳細に検討します。
著者の瓜生崇氏は法話だけでなく、YouTube等で定期的に『無量寿経』など浄土真宗の経典や、『教行信証』など親鸞の主要著作の勉強会を開催している真宗大谷派の僧侶です。
本書は「誤解」を入口に、親鸞の教えの真相を探ります。ただし、その目的は「誤解」に対する答え合わせではありません。まず、なぜそうした誤解が生まれたのかを、大乗仏教の思想の展開に沿って確かめます。そのうえで、親鸞が積み重ねられてきた思想をどう読み、自分自身の問いとして引き受けたのかを探ります。この「思索の軌跡」を読者と共に辿ることが、著者の願いです。
なお本企画は初学者をターゲットにしており、仏教思想における親鸞の教えの位置づけや、浄土教とは何かを総合的に理解することができる一冊として読むことができます。
【目次】
はじめに
第1部 基本的な誤解
□ 念仏を称えたら、浄土に行ける
□ 念仏を称えると阿弥陀仏の力でよいことが起こる
□ 念仏はありがたいものだから、喜ばなければいけない
□ 浄土は亡くなった人が待っている楽園
□ さとりを求める心(菩提心)は必要だ
□ どうせ救われるのだから悪さをしてもよい
□ 親鸞は自分のことを浄土真宗の宗祖と思っていた
□ 浄土真宗だけが正しく、他の宗派は間違い
□ 阿弥陀仏は袈裟を着たお釈迦様みたいな人
コラム① さとったら生まれ変わらず消えるんじゃないの?
コラム② 教団や大きなお寺は親鸞の教えに必要なもの?
第2部 ディープな誤解
□ 阿弥陀仏を信じれば安らかな死を迎えられる
□ あなたはあなたのままでいい
□ 浄土はさとりを得るための修行場
□ 浄土真宗のゴールは浄土に生まれること
□ 五逆と法を謗る人は救われない
□ 大乗経典は人間がつくった物語にすぎない
□ 生きながら往生できる
□ 浄土真宗を学んでいけば信仰の疑いはなくなっていく
□ 念仏が届かない人は救われない
おわりに
参考文献
もっと親鸞を知りたい人のための読書案内



