出版社内容情報
大親友のぞうのフニフとワニのワムくんが織りなす、心温まる童話シリーズ第3弾。
お日さまが、山のむこうにしずんでいきます。
フニフとワムくんは、ならんで歩いていました。
「きょうは楽しかったねえ」と、フニフがいいました。
「はりねずみくん、とってもよろこんでたよ」と、ワムくん。
ふたりは、友だちのはりねずみくんのたんじょうかいに、行ってきたのです。
たくさんの友だちがあつまった、楽しい楽しい、たんじょうかいでした。
フニフは、ふと思いました。
「きょうの楽しかったこと、ぼく、ひとつもわすれたくないな」――。
すると、ワムくんは、はりねずみくんがくれたおみやげの小さな箱を取り出して、フニフに言いました。
「きょうの楽しかった気持ち、はこのなかに入れておこうよ」
「え? 気持ちをはこに入れるの?」――
ふたりは、ゆっくりと会話をしながら、思い出を「もの」としてではなく、「気持ち」として大切に持ち帰ることの幸せを心から感じるのでした。
今作では、紹介作品「帰り道」のほか、「ガレージセール」、「フニフの長い鼻」、「とうみんの日」を収録。
【目次】