内容説明
あまりにも誤解され過ぎてきたヨーガ。これがヨーガの全貌であり、ハタの真髄だ。
目次
第1部 知識編(ヨーガの基礎知識―神とホトケ;ヨーガの思想―『ヨーガ・スートラ』と『般若心経』;ヨーガの宇宙観―ヴェーダの祭壇からチャクラへ;ヨーガの身体観―性ヨーガからハタ・ヨーガへ;ヨーガの生理学―プラーナでできた身体)
第2部 実践編(ヨーガの医学―体と心の健康;ヨーガの呼吸―プラーナを制する者は心を制する;ヨーガの体位の物語―密教の教義を体観;ヨーガの密教儀礼―外なる礼拝から内なる礼拝へ)
著者等紹介
伊藤武[イトウタケシ]
作家、イラストレーター、ヨーガとサンスクリット語の講師、YAJ代表。1957年、石川県生まれ。1979年、単身で最初のインド旅行に出発。約2年にわたってインド全土、ネパール、スリランカ、タイを放浪する。その後もこれらの地域をくり返し訪問し、遺跡調査、神話・伝説、風習、武術、食文化等の収集に努める。在野のインド研究家として、周辺地域の歴史や文化にも造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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MICKE
6
読了したつもり。これはすごいな、ぜんぜんなにか思考体系が違うというか、しかし我々の文化の源流がインドに繋がっているというか、「ヨーガは、ニッタのヴリッティのニローダなのだ」全編こんな感じで進んでいく。壮大なる思想体系である。2022/08/22
あっきー
6
✴4 ヒンズー教(バラモン教)の神様が仏教に多く参加している事は知っていたが、田の神様をもてなす「あえのこと」や精霊流しがバラモン教にもあることや南無(ナム)阿弥陀仏と唱え手を合わせることがナマステと挨拶することと同じ意味だったこと、そしてブッダの最後の食事がキノコと納豆カレー?だったことなど面白い、540pと長かったが一般ピープルの自分にもやっとこだが理解できたし、初期仏教、般若心経、チベット密教、空海、座禅などヨーガ周辺の理解が深まる使える本だ2018/09/25
in medio tutissimus ibis.
6
今日インドから輸出されている所謂ラージャ・ヨーガはヒンズー教の哲学に基づいた二元論的なヨーガであるが、非バラモンに行されるハタ・ヨーガはタントラ仏教に源泉を持つ零元論である。タントラ仏教とは煩瑣な哲学的二元論を超克しタントラとヨーガによる生理学的な悟りを獲得しようとする立場であり、その思想の嚆矢となるのが『般若心経』である。云々。ヨーガの哲学と実践のみならず、古代のインド人の実際の立場を引き寄せた解説はかなり説得力があり、また納得しやすいものだった。また図説の名に恥じぬ大量の図像も理解の手助けとなった。2018/09/19
うちこ
2
神話学を踏まえつつヨーガを学びたい人は、必ずや手元においておいたほうがよいです。 教典や各派の思想のスタンスも細かく触れられています。歴史も含めて学ぶ際にはずせない、ムガル帝国前後のインドとヨーガのことも、ヨーガ主体のトピックで扱われているので読みやすいです。 項目としては密教系の事項が多いので、神秘系の話題が好きな人の大好物コンテンツがいっぱいですが、ちゃんとユーモアで散らしてある。 インドの神様の話が好きな人にもおすすめ。どうにもヘンテコなエピソードが素敵なイラストとともに、たくさん載っています。2016/02/28
坊主丸儲け
2
読みやすい。絵が好き。2013/06/25