目次
第1章 東南アジア仏教徒の世界
第2章 上座部仏教教団の相互支援と交流
第3章 スリランカの仏教と歴史
第4章 ミャンマーにおける仏教の展開
第5章 タイの仏教世界
第6章 カンボジアとラオスの仏教
第7章 西南中国におけるパーリ仏教
第8章 仏教、民俗宗教、少数民族
第9章 女性と仏教寺院
著者等紹介
林行夫[ハヤシユキオ]
1955年、大阪府生まれ。龍谷大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。学術博士(京都大学)。国立民族学博物館助手、京都大学東南アジア研究センター助教授、教授を経て、京都大学地域研究統合情報センター教授。文化人類学、宗教社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maqiso
4
上座部仏教はスリランカから東南アジアに伝わり、王権にも支えられて広まった。上座部では受戒の継承を重視し、スリランカで途絶えた戒壇を東南アジアの僧が復興させたこともある。個々のサンガは独立しているため、王による支援のもとで浄化・存続していたが、植民地期には支援がなくなり、在家信者の組織が王の代わりを担った。山岳地帯では精霊信仰が根強く、仏教・キリスト教と混ざり合った信仰運動も見られる。比丘尼サンガは断絶したが女性修行者は多く、復興も進んでいる。2022/11/24
koko0koko
0
内容的にも執筆者的にも仏教史というより文化人類学の本を読んだような読後感。上座仏教というより、そもそもスリランカ・東南アジアに付いての知識が乏しい人間としては、こういう内容の本がシリーズの一冊に入っていることは仏教理解の為だけでなく色々と知識を深めていく上で非常に助かる。2023/08/11