目次
第1章 ヒンドゥー世界の仏教
第2章 古代の歴史と社会
第3章 宗教の起源と展開
第4章 儀礼と文化の変遷
第5章 文学と宗教
第6章 イスラームとの共存
特論 ネパールの宗教と社会
著者等紹介
奈良康明[ナラヤスアキ]
1929年、千葉県生まれ。東京大学文学部印度哲学梵文学科卒業、同大学院人文科学研究科修士課程卒業。カルカッタ大学比較言語学科博士課程留学。文学博士(東京大学)。駒澤大学仏教学部講師、助教授、教授を経て定年退職。同大名誉教授。(財)東方研究会常務理事。専攻はインド宗教文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
60
題名に「仏教出現の背景」とあるように、仏教の教学自体には触れられておらず、仏陀在世当時の当時の社会情勢からその後の流れについてまとめられている。アーリア人の侵入からヴェーダの出現、六派哲学からイスラームまでどこを読んでも基本的な事はしっかりと押さえられている上、新しい知見、イスラームとインドの共存等も得られて非常に読み応えがある。個人的には文化の変遷と文学が興味深かったかな。特にジャータカの変遷等。全編インドの宗教や哲学の流れを追って思想史ともいえる著書。インドの文化に興味がある人は必読の一冊だと思う。2023/03/08
in medio tutissimus ibis.
2
仏教を生み出した宗教と政治経済その他を含むヒンドゥー世界を古代から中世、少し現代まで、歴史と社会、宗教、儀礼と文化、文芸の諸観点から概説する。あとインドにおけるイスラム教、ネパールにおける伝統宗教も(他に入れる所がなかったのかな)。今はヒンドゥー教の主流派だというヴィシュヌ派、シヴァ派も、伝統的ヴェーダの宗教からすればヴェーダ以上の権威(一切知者)を認めるという点で異端であり、そこには人間の認識能力の位置づけと言う哲学的問題があったというのは驚き。祭式主義が内面化して知識重視になったのち主知主義になった。2019/05/19
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