内容説明
聴覚障害を持つ両親のもとに生まれた加奈子。心ない差別にきずつき、両親と言葉で会話ができないもどかしさを感じながらも、両親の深い愛につつまれ、成長していく。そして今、加奈子は「手話のできる看護師」として活躍している―。
目次
賢吾くん
生まれたよ
メロンとイチゴ
ひとりぼっち
手話という垣根
おばあちゃん、助けて!
笑う角には福きたる
お母さんへ
新しい出発
おばあちゃん、ありがとう
賢吾くんの笑顔
あなたの声がききたい
著者等紹介
岸川悦子[キシカワエツコ]
静岡県生まれ。日本児童文芸家協会会員
岡本順[オカモトジュン]
愛知県生まれ。絵本作家、児童書のイラストレーターとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
41
「コーダ」のお一人の加奈子さん。子にとっても親にとってもお互いの声が聞こえないのは切ない。しかし加奈子さんの婚約者が言うように、「誰しもいつかは障害者」です。私も手話を習いましたが、中級の途中で下肢障害者になって通うのが出来なくなりました。つい最近聞こえないだけではなく目も見えなくなった女性の話を読みました。皆、前向きに受け止め健気というのはおこがましい、尊敬に値する人々がたくさんいると知りました。加奈子さんも明るく生きています。入院して心身ともに弱っている患者、家族の為に頑張っています。頼もしいです。2016/08/18
saga
16
「デフ・ヴォイス」を読み、コーダの立場を知ったつもりで読みましたが、その方々の頑張りに感動です。障害とたたかい、乗り越えられる人生は大変だけど、充実した人生であると子供たちにもわかり易く書かれています。2015/06/01
おはなし会 芽ぶっく
8
覚書 『司書と先生がつくる学校図書館』より5年生向け。2021/03/28
Luisa
4
泣けた。 母の願いが、ただただ子の声を聞きたいというシンプルなものであること。 私たちは聞こえるというだけでもうすでに幸せであるんだなぁ。2017/07/15
もやし
4
良い。思い返すと最初に読んだのは小学校の学級文庫なんだよな。2013/12/01