出版社内容情報
釈尊の入滅後、仏教教団発展の過程で分派した仏教思想を多角的に解説。それぞれが対立するものではなく、相互補完的関係にあることを指摘し、その背景に広がる仏教の本質を明らかにする。
目次
1 仏教の原点を求める(会通という思想的作業;根本仏教とはなにか ほか)
2 ブッダ・ゴータマが説いた道(この課題を考えるためには;「ブッダに帰れ」ということ ほか)
3 根本仏教の基本的性格(仏教は“智慧の道”として出発した;「自己の依りどころは自己のみである」 ほか)
4 大乗仏教の基本的性格(根本仏教の制限をふまえて;すべてが仏とならねばならぬ ほか)
5 人間完成の道としての仏教(新しい課題のまえにたって;人間存在の矛盾を考える ほか)
著者等紹介
増谷文雄[マスタニブンユウ]
明治35年2月16日、増谷民生の長男として福岡県に生まれる。大正11年、第五高等学校文科卒業。大正14年、東京帝国大学文学部宗教学科卒業。昭和17年、浜松高等工業学校教授。昭和22年、東京外事専門学校教授。昭和22年、NHK宗教専門委員をつとめる。昭和24年、東京外国語大学教授の傍ら、東大・大正・立教各大学の講師をつとめる。昭和26年、東京外国語大学附属図書館長兼務。昭和31年11月3日、1956年度「毎日出版文化賞」受賞。昭和35年、東京大学より文学博士の学位を授かる。昭和35年、スイスのダボスにて国際宗教学会に出席する。昭和39年3月、東京外国語大学停年退職。昭和39年、東京教育大学講師。昭和39年、三康文化研究所評議員ならびに研究指導員となる。昭和39年、日本宗教学会の会長をつとめる。昭和40年、日本宗教連盟理事。昭和41年、紫綬褒章を受ける。昭和42年4月~44年3月、大正大学宗教学科主任教授。昭和43年、国際宗教研究所理事長。昭和44年1月~46年4月、都留文科大学学長。昭和47年、勲三等瑞宝章を受ける。昭和62年12月6日、入寂(八五歳)
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