出版社内容情報
元在家仏教協会理事長、故・武藤氏による昭和の名僧三師との対談集。生命、科学、自然等の多岐にわたるテーマを通して語られる自律と調和の精神、揺るぎない人生の指針を学ぶ座右の書。
内容説明
元在家仏教協会理事長故・武藤義一氏が科学者として臨んだ、昭和の名僧たちとの対談集。―混迷の現代に求められる揺るぎない人生の指針を学ぶ座右の書。
目次
山の自然とともに(山本秀順)(物だけで幸福になれないか;ほんとうの愛情って何だろう;人間の命は天地自然のおかげ;お経は身体で読むもの;精神現象の不思議)
梵鐘の響きの中で(山田霊林)(息をしなければ死んでしまう;面授の法門こそ大事;修行は音で始まり音で終わる;永平寺は冬がいちばんいいい;少年のころの思い出;道元禅師の教え)
あるがままの姿で(大森曹玄)(青年と宗教;坐禅をしなくても悟れる;禅の公案と悟り;禅と武士道;山岡鉄舟の禅修業;科学者と仏教)
著者等紹介
山本秀順[ヤマモトシュウジュン]
明治44年、埼玉県に生まる。生家は真言宗のお寺。十三歳のときから高尾山薬王院に入り、修行を積む。智山専門学校(現大正大学)を卒業後、長野県松本の寺で修行。この間に山の魅力を知る。昭和28年、四十二歳で大本山高尾山薬王院第三十一世貫首に就任。山の自然を愛し、高尾山自然懇話会や高尾の自然を守る会の会長を務め、高尾山の自然保護に力を注ぐ。平成8年2月4日没
山田霊林[ヤマダレイリン]
明治22年、岐阜県に生まる。六歳のとき、浄土宗の寺に入る。のち法華宗の寺をへて、十歳のとき、大貴山正宗寺(曹洞宗)で得度。曹洞宗大学(現・駒沢大学)を卒業後、昭和16年、駒沢大学学監、35年、北米布教総監などをへて、39年、同大学総長。43年同大学名誉教授。50年2月には大本山永平寺七十五世貫首、51年2月に曹洞宗管長に就任。勅賜・仏真宏照禅師。昭和54年7月15日没
大森曹玄[オオモリソウゲン]
明治37年、山梨県に生まる。少年時代から剣道家を志し、直心影流剣道免許皆伝の達人に。大正14年、関精拙師に出会い、在家のまま禅の修行を始める。昭和9年、直心道場を創立。21年、天竜寺管長・関牧翁老師から臨済正宗を嗣法。東京・中野の高歩院住職、鉄舟禅会師家、青苔寺国際禅道場師家として青年の指導に活躍するなど、禅宗の国際交流に貢献する。平成6年8月18日没
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