内容説明
奇妙な風潮だが、現代的な生き方を自負する人は仏壇の存在を無視したがる傾向がある。インテリほど、仏壇なぞ置いてはいないような顔をする。先端文化のジャーナリストは神仏を拝む姿を見られたくない、と思っているらしい。だが、私があえて彼等のいやがる「ブツダン」の話を正面からもち出そうとするのは、仏壇とは何なのか、の疑問に答えていくことによって、日本文化のミステリー、その謎解きの鍵が見つかりそうな気がしてきたからである。そしてその鍵で自動車の扉をあければ、自動車というものの正体も見えてくるのではないか、と期待しているからなのである。
目次
第1章 なぜ仏壇と自動車か
第2章 仏壇と自動車をつなぐもの
第3章 仏壇の知恵が現代人に教えるもの
第4章 自動車は仏壇を超えられるか
第5章 ほんとうの贅沢を知る
第6章 未来を彩るものと産業
第7章 物教徒としての日本人