内容説明
“北朝方は朝敵、南朝方は忠義の臣”。皇国史観に基づいたこの歴史的解釈は、史実に照らしあわせてみると、必ずしも正しいものとはいえない。そもそも江戸時代の武士道と南北朝時代の武士道とでは、その思想が全く異なるのである。本書では、当時の社会通念を追いながら、“裏切り”“婆沙羅”が横行した時代に秘められた謎の解明に迫る。
目次
第1章 鎌倉幕府の没落―争いの絶えない動乱の社会
第2章 南北朝の分立―尊氏と後醍醐の執念の戦い
第3章 戦いに一生を棒げた男たち―武将たちの意外な事実
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二分五厘
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1991.6.17
yuzi
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大河アンコール「太平記」をみていなければ買わなかったであろうこの本。基本的に眉唾出版社の本はあまり買わないけど、これはこれで面白かった。盛ってんな、とかこれはその通りだろうな、とか考えながら読むのも一興。こういった周辺知識があった方がドラマを見るときも楽しい。「太平記」の主人公・足利尊氏の弟・直義に関しては禅僧・夢窓国師との問答集「夢窓問答」も今読んでるから余計に誠実で真面目な人だったんだろうなぁ、と思う。物事は色んな角度から見た方が面白い。面白本。2020/12/25