内容説明
先輩サラリーマンと新人OLの居酒屋での会話のズレが爆笑を誘う表題作を始め、外相会談での同時通訳による慇懃無礼な罵り合いを描く「決裂」、マラソン実況の極め付けの「偏向放送」など、ありがちな出来事から抱腹絶倒の世界を創り出す天下の奇才、清水義範の傑作短編集!!
著者等紹介
清水義範[シミズヨシノリ]
1947年名古屋市生まれ。愛知教育大学卒業後上京し、半村良に師事。77年から作家活動を開始、86年『蕎麦ときしめん』を刊行、パスティーシュ(文体模倣)の手法が注目される。88年『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
としP
8
「まぁ、暇つぶしにどうぞ」的な短編集2020/01/03
MIKETOM
6
全九話。いかにも清水作品らしいユーモア溢れる作品集って感じだろうか。他愛ない作品が多い中で『復讐病棟』がなかなか。ただまあ、あの後で息子の足に異変が…てな展開だとコクが出るね。『超現実対話』実際にこういうこともあるんだろうか。チト興味深い。『アキレスと亀』ラスト一行に共感した。TVで動物系のドキュメントを見てもオスはメスを獲得するために涙ぐましい努力をする。それが動物だと微笑ましいけど人間だと時に無様だったり笑い物だったり、だね。ちなみに”アキレスと亀”の命題はアリストテレス派の学者たちが→2024/12/15
morisoba
5
「爬虫類窓際目まだ生きてたの科エリマキトカゲ」なんて普通思いつかないんだよなあ。1989年の作品だが、全然古くさくない。2017/06/23
やな
5
イヌ物語がヨカッタ(*´ω`)2014/10/04
源氏星
3
これが清水さんだな〜、と思わせる短編集。「偏向放送」はマラソンを偏見を持って実況する話だが、実際五輪なんかでの実況を極端にするとこうなるよね、と納得させられる。面白かった。2014/12/31