内容説明
西郷隆盛の密命で江戸へ向っていた和泉雄介は、薩〓(た)峠で幕軍の脱走兵たちに手篭めにされそうになっている娘、露を助けた。露は江戸の元旗本・高梨雄太郎という男を尋ねるために京都の薩摩藩邸へ向うという。雄介は愕然と胸を衝かれる。家出して尊攘浪士の群れへ身を投じて以来、変名で通しているが幕臣の嫡子の高梨雄太郎は、まさしく自分だった。幕末騒乱の世を生きた男と女の義と愛の物語。時代小説の名手、山手樹一郎ならではの波瀾万丈、手に汗握る痛快時代小説。
著者等紹介
山手樹一郎[ヤマテキイチロウ]
1899年、栃木県生まれ。編集者をへて作家となる。1940年、新聞連載した「桃太郎侍」が人気を博し、時代小説作家の地歩を固める。1944年、『崋山と長英』で第4回野間文芸奨励賞受賞。1978年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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