内容説明
伊勢の郷士の家に生まれた長坂小平太は、江戸へ出て広い世の中を見たいという思いがあり、商いの真似事をして金を貯めていた。父や兄はやんちゃな小平太を厄介者扱いしていたが、祖母や母、義姉の支えもあり、念願の江戸へ向かうことになった。旅の途中、小平太は、様々な人間と出会う。かつて商売を学んだ香具師たち、貧亡公家の娘、なかでも関東郡代の役人の命を助けたことが幸いした。そして、見知らぬ江戸で小平太は、関東郡代出役の見習いとして働き始めたが…。
著者等紹介
高橋和島[タカハシワトウ]
中央大学法学部卒業。工業機械専門誌の編集者などを経て、89年「十三姫子が菅を刈る」で、オール讀物新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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